手づくりを楽しむ山の暮らし。

toga

2014年01月30日 10:59


こんにちは。
この時期としては異例の温かさで、戸隠でも標高の低い地域では雪融けが進んでおります。春と間違えたのか、鳥や虫も姿を現し始めました。とはいえ、まだ春になるわけではなく、気を抜けない今日この頃です。

さて、今回は郷土食の一環として、こんにゃく作りのご紹介です。
先日、戸隠観光協会の事務局をはじめ有志の皆さんが行う毎年恒例のこんにゃく作りに娘を連れて初参加しました。

娘の疑問は「こんにゃくの中に入っているつぶつぶは何?」
どうやってその答えが得られるか、楽しみです。

まずは、こんにゃく芋(里芋科)の重さを計るところから始まります。1家族分が500g。

金たわし等でていねいに洗い、皮をこそぎ取ります。こんにゃくはアクが強く、素手だとかぶれることもあるので、作業はゴム手袋をつけて行います。

大きさを揃えて切り、ひたひたの水で火にかけ茹でます。同時進行で2ℓのお湯を沸かします。


芋が浮き上がって来たらざるに上げ、お湯と一緒に少しずつミキサーにかけます。



お湯が少ないと芋が粘ってミキサーが回らなくなるので、芋は何回かにわけてお湯と一緒に投入します。

ペースト状になった芋はボールに移し、木しゃもじで手早くかき混ぜます。

全てミキサーにかけ終わったら手がこねるように15分くらい混ぜ合わせます。
初めはとろっとしていた生地が、まぜていくうちにもったりと重くなってきます。
そして、お湯で溶いた「こんにゃくの素(凝固剤)」を加え、更によくかき混ぜます。

ぷるぷるとして、すっかりこんにゃくらしくなってきました。
「このこんにゃくは白いね」と娘。
こんにゃくの色は芋の種類によって黒いものと、白いものがあると知りました。
「つぶつぶ」は残っていた皮が細かくなって混ざったということも

凝固剤が全体にまわったところで、生地をバットに平に入れて、表面を慣らします。

しばらく冷やし、こんにゃくを固めます。お茶を飲みながら休憩タイム。

こんにゃくといえば、お隣群馬県が名産地ですが、長野でも生産されていて、戸隠でも南部の祖山地区等で栽培されているそうです!
低カロリーのこんにゃくは、ダイエット食や便秘対策として注目されていますが、花粉症対策にも効果があるとか!
皮膚のバリア機能をするセラミドが多く含まれているため、アレルゲンによって表皮のセラミドが少なくなっているアレルギー体質の人がこんにゃくを食べることによって、花粉やほこりなどへのアレルギー反応が緩和されたという調査報告があるそうです。(日本こんにゃく協会HPより)
私もアレルギー体質なので、ぜひ積極的にこんにゃくを食べたいと思います。

さて、こんにゃくが、固まったところで、最後の作業にかかります。
大鍋にたっぷりお湯を沸かし、適当な大きさに切ったこんにゃくを入れて、30分ぐらい煮ます。

浮き上がってきたら水をはったボールに入れ、アクを抜きます。
途中で何度か水を替え、一晩置いたら翌朝には食べられるようになっています。
先輩方のアドバイスにより、我が家でも刺身こんにゃくを酢味噌和えでいただきました。
アクはすっかり抜け、柔らかく、ぷりぷりとした食感がたまらなくおいしかったです。
たくさんできたので、ご近所にもお裾分けし、話題づくりにもなりました。
何でもスーパーで手に入る時代ですが、作る過程の大変さや楽しみを知ることも大切。
何より、おいしさが違います
せっかく田舎で暮らしているので、今後も地域の先輩方にいろいろ教わりながら、子どもたちに伝えていきたいなぁと思います。

こんにゃくは数日後、煮物になって登場。最後までおいしくいただきました!




関連記事