こんにちは。
先週は今シーズン初めてのまとまった降雪があり、
あわててタイヤにチェーンを巻くお客様の姿もありました。
今日は一転、眩しいような青空に覆われている戸隠です。
この時期、とめどなく木の葉を落としては引っ掻き回す北風。
寒空の下の落ち葉かきは、骨が折れますが、
この風に乗って、草木の種子が旅をしていると思えば、少しは楽しい気持ちになれますよね。
そんな草木の営みの不思議を教えてくれるのが、
現在
戸隠地質化石博物館で開催中の「実と種~7つの物語」展です。
地質化石博物館といえば、知る人ぞ知る、戸隠地区唯一の博物館。
旧柵小学校の校舎を利用した大規模な施設です。
その名のとおり、太古の昔、海の底だった戸隠の姿を伝える貝類やゾウ、
ダイカイギュウなどの化石を中心に、戸隠の地質や歴史に関する資料を展示しています。
常設展も見応え十分ですが、年に2,3回開かれる企画展もユニークで人気があります。
最近は、小さいお子さん連れのお客様が多くなってきたということで、
今回の企画展は子どもが見て触れて楽しめることを意識したそうです。
まず、廊下には、世界の珍しい松ぼっくりや木の実の標本コーナー。
こちらはニュージーランド産。特別に取り出していただき、持ってみると、予想以上にずっしり!
現地では実が落ちる頃になると「頭上注意」の看板が立つそうです。
こちらは、今回の目玉商品?!「アルソミトラ」というウリ科の実です。
中には500個ぐらいの種が入っていますが、一粒の重さはわずか0.4グラム。
薄い羽が風に乗ってよく飛ぶので、グライダーの開発のヒントになったそうです。
ちなみに種は理科の教材として1個500円で売買されているんですって・・・!
展示室内では中学生が何やらわいわい楽しそう。
覗いてみると、様々な種を手に取って、飛ばしたり、鳴らしたり、体験できるコーナー。
先ほどのアルソミトラの種の折り方(折り紙)もあります。
風で飛ぶもの、水で流れるもの、動物にくっつくもの、鳥や獣に食べられて運ばれるもの。
こうして一同に並んでいるものを見ると、知っているようで、知らなかった事に改めて
気がつき、自然の営みの素晴らしさを実感します。
戸隠スキー場で夏(7~8月)に咲くヤナギラン。
あのピンクの可憐な花を咲かせた後は、こんな綿毛になるって、ご存知でしたか?
種と実が好きな人にとってはたまらない企画。面白くて1時間もはまったというお客様もいるそうです。
戸隠特有のおいしい「実」=「そば」を食べた後の腹ごなしに、
博物館でサイエンスはいかがでしょう?
12月2日まで開催中です!
※11月26日(月)は休館