こんにちは。厳しい寒さの二月が終わり、弥生の名のとおり、木々の萌芽が始まりました。
雪原を歩けば、頭上に野鳥たちの囀りが響き、春の気配にわくわくします。
今回は、昨日(3月3日)行われた戸隠を知る会主催の「戸隠雪上自然観察会」のレポートです。
前日は地吹雪の荒れ模様でお天気が心配されましたが、当日は風もなく絶好の自然観察日和。
日向に出ればほんのりと温かく、嬉しくてたくさんシャッターを切りました。
県内外から集まった参加者(約40名)全員で軽いウォーミングUP。最年少は小学2年生です!
この後、スノーシューは3グループに分かれて戸隠神社奥社参道脇の雪原へ。
クロスカントリースキーは鏡池までのロングトレイルへ出発!
私は
戸隠地質化石博物館の学芸員中村さんが率いるチームにご一緒させていただきました。
「今歩いている場所は2メートル以上の雪の上。雪がなければ空中を歩いていることになりますね」と言われ、気分が上がります雪上にはどんな出会いが待っているでしょうか?
早速、新雪の上に何者かの足跡を発見!
肉球の形からテンでは・・・?と推測。
ミズナラが多数を占める森。
見上げれば、ヤドリギがたくさん。
こちらはお盆に樹皮が焚かれるダケカンバ。
乳白色の樹皮が雪原に映えます。
樹皮が漢方薬にも使われるキハダ。苦いそうです。
ヤマブドウのツル。下から上へ絡んでまた下へ。
自然の造形は不思議がいっぱいです。
この樹にもいろいろな生命が絡み合って生きています。
コケも間近で見ると面白い!
萌芽シリーズ
1トチ:動物に食べられないよう、芽がベタベタしています。
2サワグルミ:白くなっている部分をよく見るとサルの顔みたいでかわいい
3オオカメノキ:5月頃に白いアジサイのような花が咲くそう。
今日は複数のパーティが入って賑わっていたので、鳥の姿はあまり見られませんでしたが、シジュウカラやコゲラの囀りが聴こえてきました。
こちらは、ケラ類がドラミングした跡(巣穴ではなく、試しに突いたようです)
そして、樹齢400年とも500年ともいわれるミズナラの大木「王様の木」に到着!
この樹が見たくて、今日参加したという参加者からは歓声が。
スケールを使って王様の身体測定。
雪上に出ている幹の中間部分(胸部観測というそう)は6m5cmでした!
広葉樹林を離れ、随神門に到着。
名物・杉並木は、昨年DNA鑑定が行われ、そのルーツには中社の三本杉から挿し木をしたものがあることがレクチャーされました。
雪融けの時期や雨上がりには、ブナが水を吸い上げる音が聴こえるんですって!?
聴診器がないと難しいかな...
急に日が陰って北風が吹き、時折雪混じりに。ゴールはもうすぐ!
ここまで2時間弱の行程でしたが、慣れないスノーシューの走行で脚に疲労感。
けれど、この時期にしか見られない樹や植物と出会えて大満足
お昼は
奥社前なおすけさんの名物の鴨ざるそば(1500円)で。お疲れさまでした!