こんにちは。山々の緑が日増しに濃くなり、観光案内所では夏休みの混雑状況や登山の問合せが増えてきました。
今日は、神社でも、お蕎麦屋さんでもなく、戸隠でお茶をしながらゆっくりと時間を過ごしたい方にとっておきの場所をご紹介します。
宝光社地区の手前(
バードラインと県道76号線の分岐点南側)、そば畑や雑木林に囲まれてひっそりとたたずむ別荘風の建物があります。
建物の正体は戸隠の自然と花が大好きなオーナー、南美千代さんが営む
ガーデンカフェ 花伝舎(かでんしゃ)。
一見すると、お花に囲まれたテラス付きのカフェですが、テラスの向こうには広大なガーデンが広がっていました。
敷地の広さはなんと4000坪!耕作放棄地になっていた農地と雑木林を利用し、地形と植生を生かしたガーデンは6つのエリアからなっています。
まずは季節毎に花が楽しめるフラワーガーデン。
園内は白系の花、パステルカラーの花、ビタミンカラーの花など、ゆるやかにゾーニングされ、それぞれのゾーンの中でも花同士がセッションするように、工夫して植えられています。
色とりどりの花々を前に、はじめはきょろきょろしてしまいましたが、
ひとつひとつをよく見ると、個性があっておもしろい!
こちらは、葉が羊の耳に似ている”ラムズイヤー”。
ネギの仲間、アリウム。
涼しげなカンパニュラ。
今年は少雨の影響で、株の育ちがよくなく、背丈が伸びないまま花が咲いているとのことですが、寒い長い冬を乗り越えて、たくましく花を咲かせた草木。
その生命力に感動!
せっかくつぼみをつけたのに、花を咲かせる前に豪雨等で折れてしまう株もあり、自然界の厳しさを学ぶこともできます。
日差しをいっぱいに浴びた花の園の後は、カラマツ林の中のシェードガーデンへ。
木道沿いには、数百株の水仙が植えられ、4月下旬には一帯が白や黄色に彩られるそうです。
カラマツの小径を抜けると、しっとり静かなサイレントガーデン。
白樺の下のベンチ。何も考えず、ぼーっと座ってみたいですね….。
見晴らしのよい高台から下を見ると、サークル状のハーブガーデンが。
ブルーキャットミント、オレガノ、タイム、セージ、カモミールなどなど、料理やスイーツ、お茶に使うハーブがたくさん花を咲かせていました。
もともと自生していた草木が素晴らしく調和しているのが、花伝舎ガーデンの最大の魅力。
花が好きで、「ターシャの庭」に憧れ、独学でガーデニングを学んだ南さん。
この土地と巡り合い、自然の草木を生かしながら、色を加えたり、耐寒性のあるものを調べては試し、失敗を重ねながらも、10年ほどかけて今の姿になったそうです。
こちらは満開のヤマボウシ。
実をたわわに実らせた桑の木。
珍しいヤマナシの木もありました。
お隣のそば畑の借景も見られるブルーベリー園の隣は店舗と直結するキッチンガーデン。
減農薬、有機栽培で、採れたての野菜をそのまま、お客さまに提供しています。
ということで、お待たせしました「花伝舎ランチ」。
この日は採れたてのレタス、ルッコラ、クレソンなどがたっぷり入ったサラダに、新タマネギとチキンのマリネ(フェンネルを添えて)、国産豚肉のウィンナとベーコンのアスパラガスソテー、ミネストローネスープ、パン(十穀米にもできます)、ドリンク(コーヒー、紅茶、ハーブティー、ジュース)が付いて1280円。
新鮮な野菜は、そのものに甘みがありますが、オリーブオイルベースのドレッシングをかけると更においしさUP!
アスパラとベーコンは憎らしいほどの相性。
さっぱりとした鶏肉マリネとフェンネルの香りのハーモニーも最高でした!
さらに、この時期のおすすめということで、アスパラマフィンをいただきました。
キッチンガーデンで採れたアスパラガスと、ベーコン、豆、チーズがトッピングされたお食事系のマフィン。
これひとつでもかなり食べ応えがあり、お土産にしても喜ばれそうです!
マフィン単品は1個300円。ランチセットはサラダとスープが付いて850円です。
食後はハーブティーでまったりと。
この日はカモミールにアップルミントと紅茶が少々入ったブレンドでしたが、その香りのよさに、午後の仕事も忘れて昼寝したくなるほどリラックスしてしまいました。
テッセンや野バラが満開を迎え、これから7月から8月にかけては山ユリ、9月はコスモスが見頃を迎えます。
7月にはブルーベリー園のブルーベリーも収穫時期を迎えます。
鳥や虫の音を聴きながら、おいしい野菜と美しい花々を堪能する、非日常のティ&ランチタイム。
ぜひ一度お試しください!
花伝舎の営業は4月下旬〜11月中旬(雪の状況によって)の10:00〜17:00。
カフェのご利用のお客さまは入園料無料です。