2013年07月09日
田園と宿坊のある風景をめぐる宝光社さんぽ。
こんにちは。梅雨が明け、標高1000mの高原にも真夏の日差し届く季節となりました。
我が家の近くで5月初めに放ったホタルの幼虫は、無事成長し、ここ数日、毎晩幻想的な飛行を見せてくれています。
私の撮影技術ではお見せできないのが残念!
さて、今回は7月4日(木)に開催した「戸隠さんぽ隊」宝光社さんぽのご報告です。
2回目の今回も、延期を覚悟した微妙な梅雨空。
集合時刻の9時半になると雨が降り始め、一時はどうなることかと思いましたが、
車を乗り合わせて戸隠商工会館2階の会議室に移動し、荷物を置いた頃には雨脚が弱まったことから、傘を手に出発!
今日は11名のお母さん達と、子どもに加え、テレビ局の取材も入り、
にわかに大所帯になったさんぽ隊です。
まずは戸隠商工会館(戸隠観光案内所)の駐車場の角にある道標の説明から。
「右 宝光院御宮 左 鬼無里道」
ご存知のとおり、戸隠神社はその昔、戸隠山顕光寺というお寺でしたが、ここにも神仏混合の名残が見られます。
歩き始める頃には、奇跡的に雨が上がりました!
商工会館の前(写真後方)にしめ縄が張ってありますが、ここからが「戸隠」。神々の世界の入口です。
お次は長野吉田高校戸隠分校内にある川端康成文学碑へ。
こちら、以前の記事でご紹介しましたので、ここでは省略。
この辺りは宝光社の前原という地区。異世界(あの世)の入口ということで、
墓地や火葬場が作られ、人が住まない場所だったそうです。
分校から歩いてすぐの所にあるのは宝光社地蔵堂。
ご本尊は、弘法大師が発見したという延命地蔵様。
戸隠開山の祖といわれる学問行者像、修験道の開祖役行者像、あの世の入口の裁判官である十王像などなど、苦難の時代を乗り越え、守られた像の数々が安置されています。
歴史のお勉強の後はのんびり田んぼのお散歩コースへ。
県道36号線の脇道を入ると、これぞ別世界のような田園地帯が広がっておりました。
赤い花をつけた高原花豆。
田んぼの向こうに、晴れていれば北アルプスも眺望できます。
満開のあやめと記念撮影するあやめちゃん(6月生まれだそうです)。
田んぼの間の道を歩くこと10分。
築280年の伝統的たたずまいを残す武井旅館に到着。
今回のさんぽ隊の目玉企画。旧宿坊のお宝拝見です!
女将の武井祐子さんが、戸隠神社の歴史や武井家先祖代々が廃仏毀釈時代を経て守り継いだ釈迦如来像等について、
わかりやすく解説してくださいました。
御神殿の中に安置されている御神鏡も拝観。鏡の周りに光背がついた大変珍しいものだそうです。
貴重なお話を伺い、大満足のさんぽ隊ご一行。
道祖神や馬頭観音が集まっている墓地の前を通り、再び商工会館へ。
お母さん達のお勉強につき合ってくれた子どもたちはお腹が空いてぐずり始めましたが、ここでもうひと頑張り!
隊員の皆さんが思い思いに書いてくれたキーワードをまとめ。模造紙に絵地図を作成しました。
できました!
今回のタイトルは「神々に守られた田園と宿坊のある風景をめぐる宝光社さんぽMAP」。
戸隠神社宝光社の御祭神は天表春命(あめのうわはるのみこと)。女性と子どもの守り神とも言われます。
ぜひ折に触れご参拝くださいね。
この後、希望者で宝光社の旧宿坊のひとつ、御宿小谷へお蕎麦を食べに参りました。
お蕎麦を待つ間、ご主人が、小谷家の家宝であり、長野県法でもある銅製不動明王御正体についてパネル写真で説明してくださいました。
次回平成27年の式年大祭で実物を拝観できるそうです(戸隠神社青龍殿にて)。楽しみです!
コシのある冷たいお蕎麦と楽しいおしゃべり。
たくさん歩いた後なので、大ざるそば(950円)もつるりと平らげました!