2015年08月31日

観光タクシーでゆく妙高・黒姫・戸隠の旅(前編)


こんにちは。戸隠の短い夏が終わり、朝晩ぐっと涼しく、ときには寒く感じられるようになりました。
夏の繁忙期が終わり、ほっとしたのも束の間、9月にはシルバーウィーク、10月には紅葉シーズンがやって来ます。

そこで、行楽の秋のお出かけに参考にしていただけるよう、今回から2回に分けて「妙高・黒姫・戸隠ライナー」の旅をご紹介致します!
「妙高・黒姫・戸隠ライナー」と聞いて、「?」と思われる方も多いと思いますが、こちらは今春の北陸新幹線開業を受けて長野市・信濃町・妙高市の連携でスタートした新たな二次交通。
JR長野駅または、上越妙高駅を起点とし、北信濃を回遊する観光タクシーで、参加人数に応じてセダン型、ワゴンタクシー、マイクロバスが乗合で運行します。
取材当日は東京からお越しの2名のお客様に同行して長野駅発便(長野駅→善光寺→戸隠→黒姫→赤倉温泉→上越妙高駅)のセダン型タクシーに乗車しました。
ツアーの要所を時間とともにレポートします。

10:10 新幹線が長野駅に到着。ドライバー(中央タクシー)とエージェント(観光販売システムズ)担当者がお迎え、昼食のクーポン券をお渡し。
東口にてタクシーに乗車。

10:20 長野駅を出発!

10:30 善光寺大門に到着・下車(フリータイム約1時間)

老舗のお土産物屋を覗いたり......

仲見世の賑わいを楽しみながら15分程で山門へ。

山門左手の大勧進の池では蓮の花が見頃でした。


10:45 国宝善光寺本堂、内陣参拝・お戒壇めぐり(所要約15分)

広い境内には仏足石跡や、資料館等見所もたくさん。御開帳の際は混雑でゆっくり参拝できなかったという方、秋のお参りがおすすめですicon12

昔ながらの茶屋でまったり甘味をいただくのもいいですね。


11:30 善光寺事務局前のタクシー乗り場から再びライナーに乗車
浅川ループライン(真光寺ループ橋)を通り、標高400mの善光寺平から標高1,100mの飯綱高原へ上って行きます。

途中、1998年長野冬季五輪のボブスレー・リュージュ会場となったスパイラル、フリースタイルスキーの会場、飯綱高原スキー場も見ることができます。
大座法師池の前で戸隠バードラインと合流。

樹間を抜けて走るドライブウェイ。秋はシラカバやカラマツの紅葉も楽しめます。

12:00 戸隠展望苑
昼食の前に、そばの花を見たいというお客様のリクエストにお応えし、戸隠そば展望苑へお立ち寄り(トップ画像)。
例年9月中旬頃に見頃となるそば畑ですが、今年は早くも見頃を迎えていました。

12:15 大久保の茶屋に到着

このツアーの特長として、申込と同時に戸隠そばの協力店舗の予約(1,000円分のクーポン発券)してくれるので、混雑するお昼時のそば屋でも待たずにおそばをいただくことができます!
この日は戸隠の玄関口にある老舗・大久保の茶屋で山菜天ぷら付のおいしいおそばをいただきました。

そばの風味が薫るそばソフトが食べられるお店もありますので、別腹でどうぞ。


13:20 鏡池に立寄り

雲が多い天気でしたが、「鏡」に写る戸隠連峰もばっちり撮影icon1210月の紅葉が楽しみです。
※食事会場が中社地区の場合は先に戸隠神社中社へご参拝となります。

13:30 戸隠神社中社大鳥居前で下車・中社ご参拝。


社殿横に流れるさざれ滝もお見逃しなく。

1日目の宿泊地が戸隠の場合はこのあとチェックインまでフリータイムとなります。荷物だけ先にお宿に預けていただき、中社から徒歩で行ける火之御子社、宝光社のご参拝をしていただくのもいいですね。奥社へは翌朝の参拝がおすすめです。

妙高・黒姫・戸隠ライナーの料金、旅程などの詳細はHPにありますが、ご参考までに。
長野駅発・善光寺経由戸隠中社までのご利用料金は、昼食代(1,000円)込みで大人2,500円(小人1,750円)!
翌日黒姫、妙高エリア(上越妙高駅着)への移動をお考えの方は、1,000円(小人500円)でライナーを利用できます(予約制)。
※当日の宿泊を黒姫エリアにする場合のタクシー料金は3,500円、妙高エリアは4,000円(いづれも戸隠そばの昼食代込み)です。
※路線バス(長野駅ー戸隠中社)の片道料金は1,250円(黒姫・妙高への路線は無し)

ということで、非常にお得な観光タクシー。長野駅から善光寺・戸隠神社への両参り、黒姫・妙高高原への回遊をしてみたいという方、レンタカーを考えているけれど運転が心配という方、ぜひ選択肢のひとつに妙高・黒姫・戸隠ライナーを入れてみてくださいねicon17
この後、上越妙高駅までの旅程は次号でご紹介します!






  


Posted by toga at 10:53Comments(0)周辺観光

2015年08月24日

戸隠旬ウォーク〜スキー場トレッキング〜


こんにちは。子どもたちの夏休みが終わり、早いところでは秋そばの花が見頃となり、戸隠に秋がやって来ました。
秋雨前線の影響で、雲の多い今日この頃。8月21日(金)に行われた戸隠旬ウォークも、雨具を着てのウォーキングとなりました。icon03
今回のガイドは戸隠小舎のご主人、佐々木常念さん。

冬はSIA デモンストレーターとしてスキー界で活躍され、夏はガイドや山岳救助のお仕事もされているマルチタレント的な戸隠人です。
今回は「瑪瑙山絶景トレッキング」と題し、戸隠スキー場越水ゲレンデから瑪瑙山の山頂を目指す予定でしたが、残念ながら瑪瑙山も、戸隠山も霧の下.....icon11
ガイドさんの判断で、ガスに巻かれる危険の少ない怪無山を登り、中社ゲレンデ方面へ下りるコースに変更することになりました。
「こんなお天気の日ほど、笑顔でいきましょう!」という明るいかけ声とともに、出発!
ゲストハウス岩戸の横からゲレンデへ。

この辺りの標高は1310M。ススキやイタドリなどが成長して花開き、すっかり秋の様相のゲレンデです。
晴れていれば、戸隠連峰のパノラマが見える場所ですが、神坐す山は毎日見えるわけではないからこそ、神秘的でありがたい存在なのかもしれませんicon12

夏にしか見る事のできない貯水池。スキー場の雪が足りない時はこの貯水池の水を利用するそうです。

第4ペアリフトの終点を左手に見ながら緩やかな斜面を登ります。
冬には多くのスキーヤーで賑わうcafeやなぎらんの近くまで来ると、その名の由来でもあるヤナギランの群生を発見!

ゲレンデの下とは150Mほどの標高差があるので、夏の花とはいえ、まだ楽しむことができました。
そして、右側に進路をとり、林間コースへ。
ダケカンバの大木の前でシラカバとの違いを説明していただきました。ダケカンバはシラカバよりも高標高の地に生え、枝の先まで乳白色の樹皮で覆われています。シラカバは樹皮は白だけれど枝の先端は黒いとのこと。知らなかった〜!face08

ダケカンバの林を抜けると、怪無山の頂上(1549M)もすぐそこですが、だいぶガスも出ているため、頂上には行かず、「どんどん滝コース」を下ることに。

かつては滝があったのでしょうが、今はない「どんどん滝」コース。白樺の樹林帯に、クマザサとチシマザサ(根曲がり竹)が繁茂する登山道です。

雨なので鳥や蝶の姿もなく、静かな森を黙々と下りる一行。アブやハチなどに刺される恐れがないのがラッキーでした。

飯縄登山道との分岐点を過ぎると、右手にせせらぎが現れました。
「小川の小径」と言われる遊歩道。地区で独自の水道を持つ戸隠中社区の水源となる川です。

冷たく清らかな清流の脇には秋の風物詩・オオシラヒゲソウ(手前の白い花)が咲いていました。

小川の小径から中社ゲレンデへ。

中社区の水道施設に入る水を分ける分水嶺も見ることができました。

ヤマトリカブト(キンポウゲ科)

トチバニンジン(ウコギ科)

参加者の中に漢方薬の調剤をしている薬剤師さんがいらして、生薬の材料として用いるこの2つの草花に出会えた事をとても喜んでいらっしゃいましたface05
中社ゲレンデを横切り、中社区の路地から横大門通りへ。

国の登録有形文化財にも指定されている宿坊極意(徳善院)に寄り道。

善光寺地震で倒壊した一ノ鳥居の石柱。

そして、それを運んだ修羅(そり)。建築に使う石材や木材を、雪のある時期に運び、負担を軽くしたという雪国ならではの知恵です。


霧の下の越水ゲレンデをスタートして約2時間。終点の戸隠神社中社大鳥居前に到着!

悪天候にもめげずに歩き抜いた10名の皆さま、おつかれさまでした!
ゴールする頃には雨が上がって空が明るくなり......雨男・雨女はだれだ?なんて話で盛り上がりましたface03
この後、大鳥居の向かい側にある戸隠観光情報センターの無料休憩所にてお弁当をいただきました。

ロッヂぴこさんの鯖缶入りばら寿司弁当は、歩いた後の体に沁みるおいしさicon12


次回の旬ウォークは9月18(金)戸隠連峰の絶景リベンジなるか!?
皆さまのご参加お待ちしております!






  


2015年08月14日

続・戸隠秋花図鑑


こんにちは。旧盆を迎え、人の出入りが激しい戸隠です。
人々が汗をかきながらジタバタしている間にも、自然界は着実に夏から秋へシフトしていくこの時期。先月播種が行われた秋そばも、高原の霧の下ですくすくと育ち、来月始めには白い花を咲かせてくれることでしょう。
※写真は新そば献納祭用の献納御蕎麦の畑


さて、「戸隠だより」として2012年8月にスタートしたこのブログも、4年目に突入し、今回は110回の記事となります!
3年間、細々とではありますが、継続してこられたのも、ひとえに読者の皆さまのおかげと感謝しております。今後ともどうぞよろしくお願い致します。

前振りが長くなりましたが、今回はこの時期の恒例となりつつある「秋花」集めicon12これまでご紹介していない花々を中心にお届けします。

今回の撮影場所は全て戸隠森林植物園です。

まずはバラ科4選。
カライトソウ(みどりが池横花壇・植物観察園)


キンミズヒキ(探鳥路〜植物観察園)


シモツケソウ(探鳥路〜植物観察園)

前回の飯縄山花図鑑にも掲載しましたが、花が全開したこの姿もまた可憐です。

キンロバイ(植物観察園)


以下は全て、植物観察園にて。
ヌスビトハギ(マメ科)


ヤマハハコ(キク科)


ソバナ(キキョウ科)


レンゲショウマ(キンポウゲ科)


アキノキリンソウ(キク科)


夏の名残と、秋の訪れを知らせる草花が同時に楽しめるこの時期の戸隠高原。特に、戸隠森林植物園は駐車場から数分歩いただけで、静けさに包まれ、自然界の営みに触れることができるのでおすすめです。
気に入った花を見つけたら、ぜひその匂いもかいでみてください。きっとその芳香が、あなたを元気にしてくれます。

安全のために、運動靴を履き、虫除け、熊鈴を持っての散策をお勧めします。  


Posted by toga at 00:41Comments(2)自然