2015年09月04日
観光タクシーでゆく妙高・黒姫・戸隠の旅(後編)

こんにちは。秋雨が続き、改めてお天道様のありがたさを感じた一週間でした。
お百姓さんたちが手塩にかけて育てた田んぼの稲も、黄金色に色付き、実りの秋がすぐそこまでやって来ています。(トップ画像は戸隠・平地区からの飯縄山)
おいしい野菜、お米、果物、野花に紅葉...お楽しみがいっぱいの季節

体重が気になる方はハイキングやトレッキングなど体を動かすアクティビティと組み合わせれば、おいしいものを思い切り堪能できますよ♪
ということで、今回は「妙高・黒姫・戸隠の旅」後編。
「妙高・黒姫・戸隠ライナー」は戸隠をスタートし、上越妙高駅へ向います

13:45 戸隠中社発
戸隠神社の前を通る県道36号線(信濃信州新線)を北上すると、黒姫山登山道の入口で信濃町に入ります。

14:00 信濃町・もろこし街道
峠を下り左手に黒姫山が現れると、付近の畑にトウモロコシが整然と植えられている光景が広がります(7月〜9月下旬頃まで)。
通称「もろこし街道」と呼ばれるこの道沿いには、夏から秋にかけて、トウモロコシの直売や焼きもろこしを売るお店が立ち並び、活気に溢れています。
信濃町は全国に先駆けて森林セラピーの取り組みを始め、「癒しの森」や野尻湖、斑尾高原など、自然を生かしたアクティビティの町として知られていますが、
秋の人気スポットはこちら。

画像提供:旬花咲く黒姫高原
黒姫山の麓を彩る旬花咲く黒姫高原(黒姫スノーパーク内)のコスモス・ダリア園です。
色とりどりのコスモスやダリアが10月中旬頃まで楽しめます。
さて、信濃町・黒姫高原を後にしたタクシーは、山間の道を上り、妙高高原(新潟県妙高市)へと入ります。
妙高高原のシンボルは、日本百名山 妙高山。
「山を見るのにおすすめの場所がある」といって、運転手さんが案内してくれたのは....
14:15 妙高高原・いもり池
いもり池です。取材当日は午後からあいにくの天気となり、妙高山が隠れてしまいましたが、春はミズバショウ、秋は周囲の紅葉が美しい景勝地で、撮影やスケッチをする人にも人気のスポットです。
↓こちらは秋のいもり池(クリックすると拡大)

画像提供:妙高市観光協会
池の畔には池の平温泉の源泉を引いた足湯(有料)もありましたよ

10月中旬頃には信濃町との境にある苗名の滝の紅葉も見頃を迎えます。
また、晴れていれば志賀高原〜斑尾山・野尻湖まで一望できる妙高高原スカイケーブルもおすすめです!

画像提供:妙高市観光協会
赤倉温泉の温泉街を通り抜け、タクシーは再び国道18号へ。
稲穂が垂れる水田が広がり、米どころ越後の国へ来たことを実感します。
15:00 道の駅あらい
ご希望があれば道の駅あらいへのお立ち寄りも可能。新鮮な魚介や握り寿司などが安くておいしいことで有名な道の駅です。

画像提供:妙高市観光協会
15:30 上越妙高駅に到着
長野駅を出発して5時間。北陸新幹線の新駅として開業した上越妙高駅に到着しました。
あいにくこの日は午後から本降りの雨となり、充分な撮影ができませんでしたが、「妙高・黒姫・戸隠」と3つの高原をめぐる旅の魅力を感じていただけたでしょうか?
ちなみに、今回ご一緒させていただいたお客様は、上越妙高駅からホテルの送迎バスを利用して妙高のホテルにご宿泊されるとのことでした。
前回もご紹介したとおり、このライナーをご利用いただくにあたって、宿泊地は戸隠、黒姫、妙高の3つの高原の中からお好みのエリアをお選びいただくことができます。詳しくは妙高・黒姫・戸隠ライナーHPをご覧ください。
また、戸隠観光協会ではHPと電話(026-254-2888)でお宿のご案内もしていますので、ぜひお気軽にお問合せください!
2015年08月31日
観光タクシーでゆく妙高・黒姫・戸隠の旅(前編)

こんにちは。戸隠の短い夏が終わり、朝晩ぐっと涼しく、ときには寒く感じられるようになりました。
夏の繁忙期が終わり、ほっとしたのも束の間、9月にはシルバーウィーク、10月には紅葉シーズンがやって来ます。
そこで、行楽の秋のお出かけに参考にしていただけるよう、今回から2回に分けて「妙高・黒姫・戸隠ライナー」の旅をご紹介致します!
「妙高・黒姫・戸隠ライナー」と聞いて、「?」と思われる方も多いと思いますが、こちらは今春の北陸新幹線開業を受けて長野市・信濃町・妙高市の連携でスタートした新たな二次交通。
JR長野駅または、上越妙高駅を起点とし、北信濃を回遊する観光タクシーで、参加人数に応じてセダン型、ワゴンタクシー、マイクロバスが乗合で運行します。
取材当日は東京からお越しの2名のお客様に同行して長野駅発便(長野駅→善光寺→戸隠→黒姫→赤倉温泉→上越妙高駅)のセダン型タクシーに乗車しました。
ツアーの要所を時間とともにレポートします。
10:10 新幹線が長野駅に到着。ドライバー(中央タクシー)とエージェント(観光販売システムズ)担当者がお迎え、昼食のクーポン券をお渡し。
東口にてタクシーに乗車。

10:20 長野駅を出発!

10:30 善光寺大門に到着・下車(フリータイム約1時間)

老舗のお土産物屋を覗いたり......

仲見世の賑わいを楽しみながら15分程で山門へ。

山門左手の大勧進の池では蓮の花が見頃でした。

10:45 国宝善光寺本堂、内陣参拝・お戒壇めぐり(所要約15分)
広い境内には仏足石跡や、資料館等見所もたくさん。御開帳の際は混雑でゆっくり参拝できなかったという方、秋のお参りがおすすめです


昔ながらの茶屋でまったり甘味をいただくのもいいですね。

11:30 善光寺事務局前のタクシー乗り場から再びライナーに乗車
浅川ループライン(真光寺ループ橋)を通り、標高400mの善光寺平から標高1,100mの飯綱高原へ上って行きます。

途中、1998年長野冬季五輪のボブスレー・リュージュ会場となったスパイラル、フリースタイルスキーの会場、飯綱高原スキー場も見ることができます。
大座法師池の前で戸隠バードラインと合流。

樹間を抜けて走るドライブウェイ。秋はシラカバやカラマツの紅葉も楽しめます。

12:00 戸隠展望苑
昼食の前に、そばの花を見たいというお客様のリクエストにお応えし、戸隠そば展望苑へお立ち寄り(トップ画像)。
例年9月中旬頃に見頃となるそば畑ですが、今年は早くも見頃を迎えていました。
12:15 大久保の茶屋に到着

このツアーの特長として、申込と同時に戸隠そばの協力店舗の予約(1,000円分のクーポン発券)してくれるので、混雑するお昼時のそば屋でも待たずにおそばをいただくことができます!
この日は戸隠の玄関口にある老舗・大久保の茶屋で山菜天ぷら付のおいしいおそばをいただきました。

そばの風味が薫るそばソフトが食べられるお店もありますので、別腹でどうぞ。

13:20 鏡池に立寄り

雲が多い天気でしたが、「鏡」に写る戸隠連峰もばっちり撮影

※食事会場が中社地区の場合は先に戸隠神社中社へご参拝となります。
13:30 戸隠神社中社大鳥居前で下車・中社ご参拝。


社殿横に流れるさざれ滝もお見逃しなく。

1日目の宿泊地が戸隠の場合はこのあとチェックインまでフリータイムとなります。荷物だけ先にお宿に預けていただき、中社から徒歩で行ける火之御子社、宝光社のご参拝をしていただくのもいいですね。奥社へは翌朝の参拝がおすすめです。
妙高・黒姫・戸隠ライナーの料金、旅程などの詳細はHPにありますが、ご参考までに。
長野駅発・善光寺経由戸隠中社までのご利用料金は、昼食代(1,000円)込みで大人2,500円(小人1,750円)!
翌日黒姫、妙高エリア(上越妙高駅着)への移動をお考えの方は、1,000円(小人500円)でライナーを利用できます(予約制)。
※当日の宿泊を黒姫エリアにする場合のタクシー料金は3,500円、妙高エリアは4,000円(いづれも戸隠そばの昼食代込み)です。
※路線バス(長野駅ー戸隠中社)の片道料金は1,250円(黒姫・妙高への路線は無し)
ということで、非常にお得な観光タクシー。長野駅から善光寺・戸隠神社への両参り、黒姫・妙高高原への回遊をしてみたいという方、レンタカーを考えているけれど運転が心配という方、ぜひ選択肢のひとつに妙高・黒姫・戸隠ライナーを入れてみてくださいね

この後、上越妙高駅までの旅程は次号でご紹介します!
2015年07月27日
戸隠夏日和〜飯縄山登山〜

こんにちは。陽光眩しく、セミの声が賑やかな季節となりました。
7月の第4日曜日は信州山の日、そして、2016年からは8月11日が「山の日」として国民の休日になります。
健康維持のため、また、最近ではスポーツ感覚でトレイルを楽しむ人も増えて、ますます注目されている山。夏に戸隠に滞在するなら、山の頂きに立って、達成感を味わってみてはいかがでしょう

ということで、今回は、長野市の最高峰でありながら、初心者でも比較的チャレンジしやすい飯縄山(1917M)の南登山道〜西登山道を取材してきました。
一ノ鳥居苑地駐車場〜南登山道入口
登山者用駐車場とバス停「飯縄山登山口」はこちら。トイレを済ませて行きましょう。
林の中は、いろいろな花が目を楽しませてくれます。
別荘地を抜けて、登山口へ。
南登山口〜南登山道
両側に狛犬が並ぶ石の鳥居の向こうが登山口です。
始めは樹々の根の間の狭い道を登ります。
飯縄神社奥宮のノ鳥居(木造)です。

少し先にある旧一ノ鳥居跡。深緑の樹々に包まれて、なにか神聖な空気が感じられる場所です。
標高1268M。この先、道標代わりに、十三仏が置かれています。十三仏とは、死者の七十七日から三十三回忌を司る仏。第一は不動明王。
飯縄山は成層火山。登山道にはごろごろとした岩が多く見られます。
〜飯縄山花図鑑〜
※画像をクリックすると拡大します
オカトラノオ(サクラソウ科)/一ノ鳥居苑地付近
ヨツバヒヨドリ(キク科)/一ノ鳥居苑地付近
イワガラミ(ユキノシタ科)/一ノ鳥居苑地付近
コオニユリ(ユリ科)/天狗の硯石付近
シモツケソウ(バラ科)/南峰ピーク付近
ハクサンフウロ(フウロソウ科)/南峰ピーク付近
登り口から約1時間程で、中腹の駒つなぎ場(標高1528M)に到着。少し開けた空間に、ベンチがあり、休憩に最適な場所です。
駒つなぎ場前の第十一阿門如来。
標高1550Mぐらいから、急な登りに入ります。

鎖場のある岩を越えると富士見の水場があります。晴れていれば、その名のとおり富士山が見られますが、この日は雲の中でした。
天狗の硯岩。ここもビューポイントです。
岩の上に坐す第十三虚空蔵菩薩(標高1692M)。
笹が繁茂する尾根線に出たら、南峰のピークまでもう一息です。岩がゴロゴロしていますので、浮き石に注意して登りましょう。
振り返れば、眼下には飯綱高原のキャベツ畑や大座法師池もよく見えます。
西登山道との分岐点(標高1850M)の少し先にある飯縄大権現の石祠と鳥居。ここから見渡すパノラマの景色も最高です

南峰〜飯縄山山頂
南峰のピーク(標高1909M)。下界から見えるピークはここですが、飯縄山の山頂はもう少し奥にあります。
飯綱神社奥宮。毎年6月5日に一ノ鳥居と奥宮で開山際が行われます。社殿内には天狗のお面が多数奉納されています。
携帯トイレブース。使用済みの携帯トイレの回収箱は登山道口にあります。
なだらかな稜線が続きます。戸隠越水地区の方々を中心に、定期的な刈り払いが行われているので、大変きれいで歩きやすい道です。ありがたいですね。
南峰のピークから約10分で飯縄山山頂に到着!
一ノ鳥居苑地からの所要時間は約2時間30分。学校登山にも最適な山。この日も多くの小中学生で賑わっていました。
山頂で食べるおにぎりは、いつにも増しておいしいはず

ここから北側に稜線が続き、霊仙寺山への縦走も可能です。
山頂〜西登山道(チビッ子忍者村奥登山口)
南登山道をそのまま下山すれば約2時間ですが、今回は中社方面への西登山道を通って下山することにしました。
笹に覆われた尾根線は戸隠連峰のベストビュースポット(トップ写真)。
岩がゴロゴロした道が続きます。かなり急なのでここを登るのは大変かもしれません。

どこまでも続きそうなカラマツ林。
1時間余り下ってきたところで、傾斜が緩くなり、道の先に木造の建物と鳥居が現れます。
萱ノ宮です。詳細は不明ですが、その昔、戸隠から飯綱大権現を拝む際の起点となった場所と思われます。
萱ノ宮参道と言われる真っすぐな道をひたすら下ります。
突き当たりを右へ曲がり、下に道路が見えれば、登山道口に到着です!!
瑪瑙川に架かるメノウ橋の手前に携帯トイレ回収ボックスがありました。
下山の所要時間は約2時間。「小学生でも登れる山だから」と侮って登ると意外と急なアップダウンに泣かされるかもしれません。
なるべく単独登山は避け、安全に楽しみましょう。
中社の登山口の近くには日帰り入浴施設の神告げ温泉があります。汗を流し、疲れた足を癒してから、戸隠神社中社をお参りするのもいいですね。
この夏、ご家族やお仲間とどうぞお山へ。きっと素敵な思い出ができるはず。

2015年06月22日
奥戸隠池めぐり。
こんにちは。二十四節気の夏至を迎えました。雲間に太陽が顔を出したかと思えば、突然の豪雨...表情豊かな梅雨空が続いています。
さて、今回は先週6月19日(金)に行われたウォーキングイベント「戸隠旬ウォーク」のレポートです。
「奥戸隠池めぐり」と題した今回のコースは、昨年同様戸隠キャンプ場入口から念仏池、そして黒姫登山道入口の種池、古池をめざすもの。
※昨年のレポートはこちら
ガイドはおなじみ山の庭タンネの里野晋吾さんです。
6月としては肌寒く、予報では午後から雨のあいにくの空模様でしたが、集まった15名の参加者の中には、昨年からのリピーターの方も多く見え、皆さん元気に出発です!
キャンプ場の登山者用駐車場から、越後道と書かれた林の中へ。
木道を数百メートル歩くと、小さな池が現れました。
ご存知、親鸞上人縁の念仏池。この時期としては藻も少なく、水面が澄んでとてもきれいでした。
皆さん「いっせーのせ!」でジャンプして、水が湧き出る不思議を体験。

その後は、県道を信濃町方面へと歩いてゆきます。
舗装路ではありますが、雨に濡れた緑の街道をハルゼミやカッコウ、カエルの鳴き声に耳を傾けながら歩くだけで、リフレッシュ効果は絶大です。
道中のおしゃべりにも花が咲きました。
今回の参加者の中で一番遠方、愛知県からの女性は、「戸隠は神社の御神域の部分とトレッキングなどの自然が一度に体験できて、それらをミックスすることでより深く楽しめる」と戸隠の良さを語ってくださいました。
また、昨年からのリピーターの長野市内在住の女性は、「この旬ウォークに出るようになって、歩くのが好きになり、だいぶ足腰が強くなった」とおっしゃっていました。お花を見るのも楽しみで、今回は以前にブログの中で紹介した「ギンリョウソウ」が見たくて参加したと話していただき、このブログが多少なりとも読者の胸に響いたかと思うと、大変嬉しく、励まされました。
県道沿いで出会った草花。
珍しい緑の花、オゼタイゲキ(トウダイグサ科)
ノコギリソウ(キク科)
タニウツギ(スイカズラ科)
ヤブデマリ(スイカズラ科)
15分程で、市町村境の大橋を通過。天気がよければこの橋から戸隠表山一不動の辺りがよく見えますが、この日は雲に覆われていました。
黒姫山西登山道入口から森の中へ分け入ります。
道の両脇は刈り払われていましたが、木道は昨年の豪雪の影響か壊れている部分が多いので、ゆっくりと進みます。
ズダヤクシュ(ユキノシタ科)
根曲がり竹(チシマザサ)が繁茂する森の中を20分程歩くと、雨乞いの池・種池に到着!
中州に白い花が咲いているので、双眼鏡を持っている方にお借りしてみましたが、正体は不明。ギボウシのような前下がりの花でした。
ぽつぽつと小雨が降り出したので、足早に種池から古池へ向います。
あいにく、黒姫山は雲の中....ですが、晴れていれば眺望抜群の古池です。
里野さんの「少し休憩しましょう」という声を聴くが早いか、腰を下ろすおばちゃん達は地元(中社地区)の仲良し4人組。
おばちゃんお手製のフキの砂糖がけをお裾分けしていただきました

空には黒い雲がかかってきましたが、甘いおやつで気を取り直し、池のまわり一周ツアーへ。
里野さんの説明によると、古池は黒姫山火山帯にあり、お釜状の地形が、固有種を守り、他の場所では見られないような珍しい植物を育んでいるとのこと。
そこはまさに、生き物の宝庫でした。
天然記念物で絶滅危惧種にもなっているモリアオガエルの卵

ベニバナイチヤクソウ(イチヤクソウ科)
レンゲツツジ(ツツジ科)
サワフタギ(ハイノキ科)
そして、今年も登場

ギンリョウソウ(銀嶺草/イチヤクソウ科)
別名ユウレイダケとか、お化け花とも呼ばれるこの花が白いのは葉緑素を持たないため。群生する姿は、まるでムーミン谷の「ニョロニョロ」のよう。
葉っぱの上にはアゲハチョウの幼虫。
水面に泳いでいるのは、セミ!

皆さんたっぷりと自然観察や撮影を楽しみながら池のまわりをゆっくりと一周したところで、少し早いランチタイムに。
里野さん自らが作ったお弁当。しっかりと味がしみ込んだおかずは、家庭では真似できない味


そして、図ったかのように、皆がお弁当を食べ終わる頃に、雨がぽつぽつ

途中から本降りになったため、撮影はここで終了。雨にも負けず、よく歩いた皆さん。
約40分後、無事キャンプ場入口に帰着した後に解散となりました。
この時期、この場所でしか出会えない〇〇を探しに、皆さんも出かけてみませんか?その際は雨具や防寒具の用意をお忘れなく。また、今回歩いたコースを含む林野は大型の野生動物の棲息地でもあります。なるべく複数人で行動し、クマ鈴等の携帯をお勧めします。
2015年05月15日
続・神仏とのご縁をつなぐ春の旅

こんにちは。台風一過で清々しい青空となりました。
水芭蕉、リュウキンカ、カタクリ、二輪草など春の風物詩が咲き揃った戸隠森林植物園。空を仰げば、カツラやカラマツの新緑の向こうに残雪の戸隠連峰、耳には野鳥たちのラブソング。何もかもが心地よい5月の戸隠です。
さて、今回は4月22日に掲載した「神仏とのご縁をつなぐ春の旅」の続編です。
その後、「北信濃三大パワースポット巡り」にはお出かけになりましたか?
善光寺大勧進や戸隠神社でこのチラシや幟を目にし、実際に巡られる観光客の方も増えているようです。

そして、たまに聞かれるのが「飯縄神社里宮はどこですか?」という質問。
全国にある飯縄神社の総社でありながら、この里宮の位置が詳しく載っている地図やパンフレットはほとんどないので、しっかりとした道案内ができず、正直、聞かれたくない質問でした

ということで、実際に行って参りました!
目印はこの看板。
善光寺北山の七曲がりを登り切り、飯綱高原へと続く坂の入口です(バス停「新安」付近)。
看板の立っている道を左折すると、すぐに右へカーブ。乗用車1台分の狭い道を500m程進んでいくと到着しました(この道をさらに進むと神代桜で有名な素桜神社があります)。
里宮の向かい側の専用駐車場(普通車2台)に駐車し、石段を登ります。(社務所は参道入口の左側の建物)
正式には全国飯縄総社皇足穂命神社(すめたるほのみことじんじゃ)。
ご存知のとおり、飯綱大権現(三郎天狗)がお祀りされています。
石段を登り切って、ハッと目を奪われたのがこの杉の大木。

長野市指定天然記念物でもあるご神木です。
平日の昼間とあって、参拝客の姿はありませんでしたが、拝殿、境内とも手入れが行き届いた様子で、清々しく参拝させていただきました。
スタンプラリーのスタンプは社務所にて係の方に押していただけます(平日10:00〜16:00、土日祝日9:00〜17:00)。
三郎天狗さんとのご縁をいただいた後は、カラマツの新緑が眩い戸隠バードラインを抜け、戸隠神社宝光社へ。
式年大祭期間中の特別行事として宝光社では離山仏里帰り拝観、御神坐回廊特別参拝、御印文拝戴をすることができます。
社殿の左、授与所の右側に受付があります(10:00〜16:30、拝観料1,000円)。
社殿内は撮影禁止、詳細な内容はご紹介しませんが、要所要所で神職の方が内容を説明してくださり、見応え、聞き応え充分!

拝殿の外からは見られない幕末の宮大工・北村喜代松の彫刻をじっくり拝観でき、廃仏毀釈で戸隠山から離れられた複数の仏像に手を合わせ、戸隠山の宝印(御印文)を拝戴することができる貴重な機会です

まだご参拝いただいていない方は、神様と仏様との「ご縁結び」にぜひお出かけください。
2015年04月22日
神仏とのご縁をつなぐ春の旅

こんにちは。降ったり、止んだり、日が差したり。気まぐれな春のお天気が続きますが、一雨毎に草木が伸び、アサツキやノビル、コゴミなどの山菜が食卓に上がる時季となりました。
戸隠神社の沿道には約10kmに渡ってしめ縄が張られ、いよいよ来週からの大祭に向け、一層浄められた戸隠です。
ご存知のとおり、善光寺では4月5日から御開帳が行われていますが、皆様はもうお参りされたでしょうか?
先週は戸隠観光協会も善光寺御開帳奉賛会の一員として、長野駅に特設された御開帳案内所のお手伝いをさせていただき、七年に一度のご盛儀の賑わいを肌で感じて参りました。

外国人の観光客の姿も多く、片言の英語を使ってのご案内は脳のよい刺激になりました

週末には子どもたちを連れて善光寺詣で。
雨だったせいか、混雑は少なく、回向柱にもすぐ触れることができました。
ご印紋をありがたく頂戴したあと、外陣から前立本尊を拝観(内陣は45分待ちでした)。
七年に一度のご縁を結ばせていただき、一仕事を終えた気分に。
善光寺の宝印である御印紋は牛王宝印(ごおうほういん)、牛王噞印(ごおうけんいん)、往生決定(おうじょうけつじょう)があり、それぞれ錦の布で包まれ三判を併せて額に押していただけます。これによって極楽往生が保証されるということはご存知のとおり。俗に「ごはんさん」と呼ばれ、人々に知られてきましたが、ごはんさんは五判あり、善光寺に三判、戸隠神社に二判あるということをご存知でしょうか?
4月26日から始まる戸隠神社式年大祭では、宝光社にてこの御印文を拝戴(はいたい)できます。
戸隠神社にある一判は「戸隠山宝印」という九頭龍さんのお札の象徴、もう一判は胎蔵界大日如来の種字(梵字)を刻んだ御札ということです。善光寺の三判は来世、戸隠神社の二判は現世の御利益があるとのことで、ぜひ、善光寺と戸隠神社の両詣をしたいものです。 (参考文献:戸隠神社 社報1月5日号)
さらに、今回の御開帳期間中には北信濃の巡礼地を周遊する企画「三大パワースポット巡り」のスタンプラリーが行われています。
善光寺大勧進前では巡礼台帳やグッズ販売のテントが設置されていました。
大勧進護摩堂の不動明王、戸隠神社の九頭竜大神、飯縄神社里宮の飯綱大権現のキャラクターが描かれた台紙に各所で宝印をもらい、3ヶ所揃えると記念品をいただけるというもの。
台紙は1,000円(巡礼御守り付)。大勧進のほか、戸隠神社中社、飯縄神社里宮(平日10時~16時、土日祭日9時~16時)、飯綱高原観光協会で販売しています。

善光寺から、飯綱を経て、戸隠への巡礼の道は、古来多くの参拝者が歩んだ道。ぜひ、この機会に巡ってみてはいかがでしょうか。
善光寺からの帰り道、大門にオープンしたチビッ子忍者村の大門店、「忍者大門」へ立ち寄りました。
多種多様な忍者グッズ、おみやげ物のほか、忍者気分を味わえるボルダリングの壁、手裏剣の的当(有料)もできて、子供は大喜び。
手裏剣をイメージした最中でアイスクリームをサンドしたスイーツ「もなもっち」は380円~(写真はチョコレート味)。
底にお餅が入っていて、とても食べ応えがありました。
4月25日からは善光寺と戸隠神社を繋ぐ、祈願ライナーバスも運行されます(前日15時までの予約制)。
数えで七年に一度の善光寺御開帳と戸隠神社式年大祭。神と仏に出会う旅にぜひお出かけください。
2015年03月17日
長野駅からはじまる戸隠への旅
こんにちは。今日は雲ひとつない快晴の戸隠。気温も10℃を大きく超えて、いよいよ春かと嬉しくなるような陽気です。
さて、このブログで初めてトップに戸隠以外の場所の写真を載せました。ご存知のとおり、3月14日に北陸新幹線が金沢まで開通となり、JR長野駅の駅舎・駅ビルもリニューアルオープン!駅前広場には花壇から甘い香りが漂い、往来の人々も楽しげでした。
4月5日から60日間の善光寺御開帳、4月26日からの戸隠神社式年大祭に併せてご旅行を計画されている方も多いでしょう。
そこで、今回はお客様からのお問合せも多い、JR長野駅から戸隠へのアクセス方法のひとつを、新しくなった長野駅からご紹介します!
こちらは北陸新幹線・長野駅の改札口を出た景色。
進行方向は右側(善光寺口)ですが、その前に前方壁面のモニターが目に入りました。
長野市内の観光名所や景勝地を映した動画で、戸隠も紹介されています。
モニターから右方向に歩いて行くと、左手に長野市観光情報センターがあります。
中に入ると元気な3名の女性スタッフがにこやかに迎えてくれ、戸隠のパンフレットや地図も置いてあります。
お隣のコーヒーショップとつながっているので、ブレイクしながらの情報収集もよいですね。
10段ほどの階段(EV、エスカレーターもあり)を下ると駅ビルMIDORIがあります。
直進して突き当たり左側のエスカレーターで地上に降りることができますが、ちょっと寄り道して、MIDORI3階のりんごの広場へ。
ガラス張りのホールからは駅前広場を展望でき、吹き抜けになっている反対側の壁面には長野を代表する画家東山魁夷の「緑映」が

ホールではオープニング企画として東山魁夷の風景画のパネル展示が行われていました。戸隠で描かれたあの作品も間近に見ることができましたよ

お土産売り場からの甘い誘惑につられそうになりながら、エスカレーターで地上へ。
前方左手に如是姫像の変わらぬ姿を見てなんだかほっとした私。すっかりお上りさんです。
さて、駅前のロータリーの様子はすっかり変わりましたが、戸隠行きの路線バス乗り場は、以前と変わらず7番乗り場。
直進して横断歩道を渡り、平安堂ビルの下、長野駅前郵便局の横です。
アルピコ交通の案内所の前なので、バスが来るまで室内で待つことができて、便利です。
戸隠方面行きのバスは4月5日までは戸隠スキー場行きの冬ダイヤですが、まもなくダイヤ改正になります。
7時から19時までほぼ1時間毎に出発しますが、戸隠中社までは所要約60分ほど。時刻表をよくご覧になって計画をたててください。
また、4月25日〜5月31日までは善光寺から戸隠中社行きのライナーバス「善光寺・戸隠神社祈願ライナーバス」が運行されます。こちらも併せてご利用ください(要予約)。
路線バスは時間によって、浅川ループ橋経由、七曲がり経由の2コースがありますが、左手に大座法師池が現れると後は一直線。
カラマツの樹間を縫うように戸隠バードラインが続きます。
戸隠そば博物館のバス停を過ぎると、目の前の風景が一気に開け、右側に戸隠連峰の絶景が広がります。
飯縄山と違い、戸隠山はその名のとおり「隠れた山」。長野市内からはほとんど遠望することができません。それだけに、この場所で初めて戸隠連峰の雄姿を見て感動される方が多くいます。地元に住んでいても、何度見ても感動する絶景です。
晴れていれば、左奥に白馬連峰も見ることができます。
そして、宝光社前原にある結界のしめ縄をくぐると、戸隠の世界の始まりです。ここ(商工会館前バス停)から戸隠中社まではバスで約12分。徒歩だと小一時間かかります。
豪雪だった今年は雪が多く残っていますが、5月上旬頃には雪の下からミズバショウや二輪草など可憐な山野草が開花することでしょう。
長野駅からわずか一時間で、別世界に身を置くことができます。大規模な商業施設も、コンビニもない戸隠ですが、
この神々しい自然こそ、何にも替えられない財産。
間もなく春を迎える戸隠へ、ぜひお出かけください。