2013年09月28日
戸隠「大盤振舞いそば」レポート

こんにちは。
しばらく更新をさぼっている間に、朝晩の冷え込みが強くなり、昨日は今シーズン初めてヒーターのスイッチを入れました。
既に多くの田んぼで稲刈りが行われ、はぜがけされた稲が冷たい風にさらされて、おいしい新米が食卓に上がる日ももうすぐです。
さて、昨夜は第44回戸隠そば祭りの前夜祭ともいうべき「大盤振舞いそば」が戸隠内の19店のおそば屋さんで行われました。
毎年恒例となっていたこの行事ですが、残念ながら今回が最後。テレビ番組等の報道の影響もあり、そば猪口は前日までにほぼ完売でした。
この日のために、県内外から戸隠へお出かけくださった方もたくさん。
早い所では開店1時間前から行列ができ、皆さまの期待と気合いが溢れていました。
普段なら静寂に包まれる夜の戸隠。
これだけ大勢の人で賑わうのは、一年を通してもこの日が一番かもしれません。
我が家も、子連れで参戦!
とはいえ、下の子は1歳児、5歳の娘もそんなにそばが好きじゃないからと、タカをくくって、そば猪口は2つしか購入していませんでした。
子ども達には事前にパンやバナナを食べさせたにもかかわらず、娘は我が者顔でおそばをつるつる

出かける前は「おそばやだ〜」と言っていたのに…


喉越しのよいざるそば。早い人は数分で食べ終わり、お客さんはどんどん回転していきます。

食べ歩きの面白いことは、お客さん同士が顔なじみになり、
次の店で「また会いましたね」とか、「何軒目ですか?」というような会話が弾むこと。
あの店は混んでいたなど口コミで情報収集し、作戦を立てた方もいたようです。

暗闇の中、そば祭りの提灯と旗をたよりに次のお店を目指すのも、わくわくします。

父と一緒に3枚のざるそばを食べ、「もういっけんいきたい!」と意気込んだ娘も、
4軒目となると、さすがに一口で「もうおなかいっぱい〜。」

最後にしっかりと温かいそば湯をいただいてご馳走さまでした!
(途中でそば湯を飲んでしまうと満腹になって次のそばが食べられなくなるので)
こうして、「大盤振舞いそば」の熱い夜は終わりましたが、
来る11月1日の新そば献納祭からが戸隠そば祭りの本番!
大盤振る舞いには来られなかった方も、11月にはぜひ、5枚綴りの半ざる食べ歩き券をお求めいたいただき、風味豊かな戸隠の新そばを食べにいらしてください。
2013年09月11日
戸隠花図鑑(4)
こんにちは。
農家の高齢化が進み、あちこちの休耕田がそば畑に衣替えしている戸隠ですが、
地形をうまく利用した田んぼに稲穂が垂れる風景は、やはり、何度見ても素晴らしく、
この風景がいつまでも残ってほしいと勝手に願う秋の空です。
さて、今回は、秋の花特集第2弾!
戸隠森林植物園や越水ヶ原(戸隠スキー場近く)で8月末から9月初めにかけて撮影した花や木の実をご紹介します。
トップバッターは清楚な印象のアケボノソウ(リンドウ科)。撮影地:戸隠森林植物園(以下同)

花びらの先の斑点を明け方の星空に見立てて和名が付けられたそう。ロマンチック

こちらは、珍しいアケボノシュスラン(ラン科)。

ツタの先に花を咲かせるツルニンジン(キキョウ科)。
長野県花といえば、リンドウ(リンドウ科)。撮影地:越水(以下同)

見上げれば、樹々にも実りの秋が。
ヤマボウシ(ヤマボウシ科)。
風に揺れるとかわいいツリバナ。
秋そばの花は、見頃満開を迎えております。お早めにお出かけください!
2013年09月06日
戸隠古道歩きのすすめ。

こんにちは。雨の多い一週間となりました。
山は今日も雲の中ですが、空には風に遊ぶ鳶、野にはそばの花、黄金色の稲穂、花豆の赤い花...高原の秋は色彩に溢れています。
暑くもなく、寒くもない、戸隠を歩くのはぴったりの季節です。
ということで、今回は戸隠参拝古道歩きのおすすめ。
一之鳥居から始まるかつての戸隠神領域に残された、戸隠参拝古道。
一之鳥居から中社まで53丁、中社から奥社まで36丁、総距離は約10kmに及びます。
雑木林の中に続く道を、生き物の営みを感じながら歩くのもいいですが、
こちらの拓本集印帳を片手に、古の物語をひもときながら歩いてみるのはいかがでしょう。

今年度のパンフレットにもご紹介しておりますが、戸隠古道の史跡や景勝地等30ヶ所に、石碑が建てられ、拓本集印ができます。

たとえば、こちらは、中社駐車場の山側の道を進んだ所にある女人堂跡。
その昔、奥院は女人禁制だったため、女性はこの地から遥拝したといわれています。奥院道と越後道の分かれ道でもあり、「右えちごみち 左 おくのいん」の道標が建っています。この石碑をよくみると、上部に凹みがあることに気が付きます。
梵字が刻まれていた跡で、明治の廃物希釈の際に、削られたそうです。
各所の印のデザインにも、歴史物語の一幕がよく表されています。
こちらは女人堂跡の先にある「女人結界の碑」のデザイン。

こちらは戸隠キャンプ場入口近くにある「念仏池」のもの。

鎌倉時代に、戸隠参詣にいらした親鸞上人が発見したといわれる念仏池。
上人が「南無阿弥陀仏」と唱えると、ぶくぶくと砂を吹き上げたと伝えられています。
このように、その場所に残された歴史の片鱗についての知識があれば、歩く楽しみも増しますね。
戸隠古道の歴史を詳しく知りたい方は「古道を歩く戸隠神社五社めぐり」(信濃毎日新聞社)が参考になります。戸隠観光案内所や蕎麦店、土産物店でも購入できます。
また、地区内の旅館の主人のガイドによる「戸隠参拝古道五社巡りウォーク」も定期的に開催しております(次回は10月4日(金)、31日(金))。
ご興味のある方は奮ってご参加ください!
そして、30個全て集印された方は、戸隠観光案内所にてささやかな記念品を贈呈致します。

観光協会オリジナルの印もありますので、ぜひお立ち寄りください。
