2013年05月30日

戸隠で鳥を極める!


こんにちは。昨日は観測史上3番目に早い梅雨入りということで、雲の中にすっぽり入った戸隠です。
恵みの雨とはいえ、暑くもなく寒くもない、一年で最も爽やかな日が、今年はほんの数日しか続かず、異常気象に翻弄されているのは人間だけではないでしょう。
それでも、田植えの始まった田んぼから聴こえてくるカエルの大合唱や、
新緑の森で子育て真っ最中の野鳥たちに出会うと、ほっとします。

ということで、今回は戸隠地質化石博物館で開催中の「鳥の世界展」を見て参りました。

言わずと知れた野鳥の宝庫・戸隠。
展示室に入る前にまず目を奪われたのは色とりどりの鳥の羽根を一斉に並べた標本。

戸隠内で事故に合う等して運ばれて来た死骸をスタッフが丁寧に解剖し、一枚一枚分解して並べたまさに実物の野鳥図鑑face08
なかには全国的にも貴重なアカショウビンの標本も!なんでも、戸隠公民館のガラス窓にぶつかってお亡くなりになったそうです。

展示室内には、戸隠森林植物園で録音した野鳥の囀りが流れ、リラックスできるか...と思いきや、先に入った娘(年中)の奇声が!

それもそのはず。娘にとっては初めての、自分より大きい鳥の剥製がぞろぞろ。
1歳半の息子に至っては、母の腕にぎゅっとしがみつき、初めは声も出ませんでした。
こちらは、古来、日本人に馴染みの深いツル。

山水画等で「鶴」として描かれたものに、松の木の上に巣籠る鶴の画がありますが、
実際、鶴は木の上に巣を作らないってご存知でしたか?
解説によると、モデルとなったのは「コウノトリ」ということ。
今や絶滅危惧種のコウノトリさんですが、昔は鶴と間違えるくらい、よく見かける鳥だったということ!?

ちなみに上の剥製は豊野中学校で昭和32年頃から「鶴と亀」として所蔵されていたもの。実はコウノトリだったということが、最近になって発覚したそうです。

こちらは、珍しいトキの剥製。
長野高校からこの企画展のためにお借りしてきたそう。だいぶ年季が入っていますが、制作年等は不明です。


珍しい鳥たちの共演はまだまだ続きます。
全国的に貴重で、以前戸隠でも見られたことがあるヤツガシラ。
冠のようなヘアースタイルが個性的!

長野市城山動物園でお役目を終えた仲間たちも、博物館で剥製となってまだまだ活躍中。
インドクジャク。羽根を広げるのがさぞ大変だったと思われます。

こちらのペリカンは、動物園の飼育係さんの思い入れが強く、飼育係さんが自ら手がけたそう。


剥製部屋にて、唯一(?)微笑ましかった展示がこちら。

取り壊しになった保育園のポストの中に作られたスズメの巣。
中を覗けるのも、ポストならでは。


初めはおっかなびっくりだった子どもたちも、学芸員さんのおもしろい解説をきくうちに、緊張がほぐれた様子。
最後には「もう行くよ」と言っても、なかなか立ち去ろうとしないほど、面白がっていました。

鳥類の祖先は恐竜、恐竜の子孫が鳥類....。
太古のロマンに思いを馳せられる、戸隠地質化石博物館。
「鳥展」は6/2まで。お急ぎください!
  


Posted by toga at 12:47Comments(0)自然

2013年05月17日

戸隠花図鑑(1)


こんにちは。今年は寒暖の差が激しい5月ですが、皆さま体調を崩されていませんか?
我が家のちびさんは、お腹の具合が悪く、今週はまるまる保育園を休みました。

風に揺れる小さな野の花に、色付き始めた山の色々な緑に、ため息が出るようなこの季節。
野を見渡せば、植物図鑑の中にいるような戸隠です。
花の見頃を見逃したという方のために、4月から5月に見頃を迎えた野山の花々の一部をご紹介します。
チョウジザクラ(4/26戸隠地質化石博物館近く)


オオヤマザクラ(5/13戸隠牧場

前回、奥社前駐車場のシンボルツリーとしてご紹介したオオヤマザクラのマザーツリー。
樹齢400年以上と言われますが、今年もしっかりと花を咲かせてくれました。

カタクリ(5/3荒倉キャンプ場)

カタクリ(5/13越水 山の庭タンネ前庭)

タチツボスミレ(5/13 諸沢)

ニリンソウ(5/9 宝光社 山本館

トガクシショウマ(5/9 宝光社 山本館)

シラネアオイ(5/8 下祖山)

ミズバショウとリュウキンカ(5/15 戸隠森林植物園

今年は早い所では4月中旬に咲き始めたミズバショウ。
その後、4月末の降雪や遅霜に合いながらも大きな被害はなく、森林植物園では連休明けに見頃を迎え、長く楽しむことができました。
私はミズバショウを初めてみたとき、その香りのよさに驚きました。
まさに、天然のアロマテラピー♡
今年体験できなかった方も、来年はぜひお出かけくださいませ。
  


Posted by toga at 14:51Comments(1)自然

2013年05月08日

参拝・散策の新拠点。


こんにちは。連休中は穏やかな陽気に恵まれ、大勢のお客様をお迎えした戸隠。
桜前線は中社辺りまで上昇中。奥社付近や牧場のオオヤマザクラの見頃までは
もう少し時間がかかりそうです。

さて、このブログでも何度かご紹介した奥社入口駐車場。
順調に舗装工事を終え、4月27日にオープンしました。
収容可能台数は普通車105台(身障者用3台)、大型バス4台、二輪車15台。

この駐車場のハード面の一番の特徴は、お客様を安全に奥社参道へお導きするための歩行者レーンとグリーンスポットがあること。

戸隠産の石を使った植え込みは、シャクナゲ、カツラ、ヤマボウシなど季節ごとに花や紅葉が楽しめる植栽になっています。

シンボルツリーはこちら。

戸隠大山桜の会が戸隠牧場のオオヤマザクラの実生から育てた若木。
駐車場を囲むように、計14本のオオヤマザクラが植えられています。
将来、ピンクの花が春の訪れを祝福し、大きな梢が真夏の日差しを和らげる木陰となってくれるでしょう。

さらに、ソフト面のサービスとして、急な雨や雪でお困りの際に自由に使っていただける「戸隠もりのかさ」をご用意しました。

ご使用後は管理棟横の傘立てへお返しくださいね。


こちらは、駐車料金の領収書と併せて御客様にお渡ししている「杜あるきのしおり」。

A4 四つ折りの小さなしおりですが、ひとつ開くと奥社参道のみどころをイラストで綴った「奥社の杜歩きマップ」、
もうひとつ開くと「しんこきゅうにおすすめの戸隠MAP」になっています。

土日祝日は大勢の参拝客で参道が混み合うこともありますが、
このマップを片手に、ぜひゆったりとした気持ちで奥社の杜を歩いてみてください。

ご参拝や森林植物園の散策で一汗かいた後には、名物戸隠そばを食べて、元気をつけましょう。
今回は、駐車場から一番近いお蕎麦屋さんをご紹介。
今年、建替え後11年目を迎える「奥社の茶屋」です。

ご存知の方も多いと思いますが、周囲の景色にとけ込む黒塗りのお店の設計者は、世界的に有名な建築家隈研吾氏!
のれんをくぐって、一歩店内に入るとそのモダンさに驚きます。

奥社の杜の自然を借景した、開放感のある空間。
テラス席で自然との一体感を楽しみながら一服するのも素敵ですね。

熟練のそば打ち職人が「舌触りのよい蕎麦」にこだわって心を込めて打つ
お蕎麦(ざる蕎麦800円)は、まさに喉越しがよく、思わずお替わりしたくなりました!


最近は、ソフトクリームだけを召し上がるお客様が増えているそうですが、
お蕎麦は江戸時代から続く、ご参拝のもてなし食。
戸隠地区では20数軒のお店が伝統の味と技を競っております。
ぜひお好みのお店へお立ち寄り、元気をチャージしてお帰りくださいませ。  


Posted by toga at 11:57Comments(0)奥社駐車場