2014年04月09日
手づくりを楽しむ山の暮らし(2)
こんにちは。新年度を迎え1週間が過ぎましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
この時期は特に寒暖の差が大きい戸隠。冬の間毎日欠かさずに履いていたスパッツを今日は履かずに出社したところ、足下が寒くて覚束ない状況に...

さて、春の日差しを受けつつも風の冷たさが憎い週末。信州名物味噌づくりのお誘いを受けて、子連れで体験してきましたので、ご紹介します。
会場はこのブログではおなじみ「戸隠ゆったり庵」さん。ゆったり庵の諏訪さんご夫妻が関わっておられるNPO法人地球環境フォーラム長野の事業の一環ということで、発酵にまつわる勉強会を兼ねて、1人3kgの味噌を仕込みます!
9時過ぎに到着すると、既に諏訪さんが早朝から仕込んでくださった無農薬栽培の大豆が野外に作られた竃のお釜の中で待ち構えておりました。
2〜3時間ほど煮て柔らかくなった大豆はそのまま食べても甘くておいしい

これを回転軸のついた大豆つぶし機に投入します。

みるみるうちに、お豆がミンチ状になって出てきました。
つぶした大豆はビニールシートの上に広げ粗熱を取ります。
大豆をつぶしている間に、室内では米麹をスタンバイ。固まりをほぐし、半量の塩を混ぜます。
諏訪さん手づくりの米麹はほんのり甘い香り。ほぐしながら味見といいつつ、麹を頬張る娘...。

ちゃっかり甘酒も頂きました

そうこうしている間に、大豆挽き作業が完了し、いよいよ麹と大豆を混ぜて捏ねる作業に。
ある程度混ざったところで、味噌だねを中心に集め、山にします。
山を少しずつ崩し、手元で捏ねて、再度中心に集めるという作業を3回繰り返しました。
最後は団子状にして、たたき、できるだけ空気を抜きます。
固くしまったところで、重さを計り、底に塩をまいた容器に詰めていきます。小さい手もお手伝い。
最後に上から塩をまいて仕込み完了!多勢で作業したせいか、意外と早く終わりました


この後、表面に和紙を敷いて蓋をし、日の当たらない風通しのよい場所で保管します。
土用の頃に蓋を開けてカビが生えていないかチェックし、年末頃から食べ始めるとちょうどよいそうです。
こどもと一緒に捏ねたお味噌、どんな味になるかお楽しみ

そして、労働の後のお楽しみは、ゆったり庵女将の諏訪幸枝さん手づくりの発酵食をつかったワンプレートランチ

酵素玄米のお赤飯、具沢山のすいとん、ふきみそ、ふきのとうとよもぎの天ぷら、白菜ステーキ、塩麹漬けのお豆腐、甘酒で煮た黒豆...
一品一品、手をかけて作られた料理は、滋味にあふれ、体が喜ぶご馳走でした。

日本人の昔ながらの知恵である発酵食を取り入れて生活していればアレルギーや、病気にも負けない体になると語る諏訪さん。
お米のとぎ汁も捨てずにとっておいて、砂糖と塩を入れて発酵させれば、食器洗い用の洗剤になる等、興味深いお話ももりだくさん。
今は子育てと仕事で手一杯の日々ですが、それを言い訳にせず、こどもが小さい今だからこそ、手をかけ、心をかけて生活したいなと、居ずまいが正されるような教えをいただき、感謝の休日でした。