2013年07月18日
宝光社の"女将の味”の秘密を探る!

こんにちは。田んぼからはカエルの合唱に加え、ヒグラシの涼しげな声も聴こえる季節となりました。
日中は暑さを感じても、朝晩はちゃんと気温が下がり、エアコンいらずの戸隠です(夜は寒い日もあるので布団が必要)
キュウリ、トマト、ナス、モロコシなど、夏野菜の収穫が本格的に始まり、お百姓さん達は大忙し。
採れたての野菜は、何も付けなくても、ぎゅっと水分が詰まっていて、最高のご馳走ですね。
そう、「ご馳走」こそ今回のテーマ。
先日、宝光社旅館組合の料理試食会にお呼ばれしました。
宝光社地区の14軒の旅館(旧宿坊)からなる旅館組合では、
年に2回、長野市吉田にある日本料理ゆ庵の湯本忠仁氏を講師に招き、
おもてなし料理の講習会を行っているそうです。
試食会の前に、少し調理室にお邪魔しました。
今回は、夏のおもてなしの提案ということで、前菜1品、主菜2品、副菜1品のお品書きが用意され、
参加した11軒の旅館の女将さんたちが、湯本先生の手ほどきを受けながら、手際良く調理を進めていました。
長野割烹調理師会会長であり、日本の名工として長野県で初めて調理師名工に認定されたという湯本先生。
その温厚で気さくなお人柄に、調理室の中もとても和やかな雰囲気。
料理が出来上がると、盛り付け、配膳、洗い物など女将さんたちのチームワークもばっちりです。
12時の時報が鳴る頃にはすっかりお膳の用意が整い、先生のありがたい講評を拝聴。
戸隠に通って27年になるが、この空気と水のおいしさが何よりのご馳走。
新鮮な野菜はあれこれ加えず、素の味を引き立てるような調理法が一番。
お客さまに素材の味を楽しんでもらうような提供の仕方をするように、とのお話でした。
前菜は夏の寄せ物。
オクラとミョウガ、カニかまを寒天とゼラチンで固めて冷やしたもの。
これに大根おろしと、酸味のあるドレッシング(しょうゆ、さとう、みりん、酢)をかけていただくのがポイント。
爽やかで、食欲をそそる前菜に最適な一品です。
こちらは、信州サーモンと夏野菜の盛り合わせ。
軽井沢と明科の水産試験場で養殖されている信州サーモン。
酸味のあるジュレが脂ののったサーモンをさっぱりと引き締めて、冷酒にも合いそう...

もうひとつの主菜は信濃地鳥の胡麻ソースがけ。
柔らかい地鳥のムネ肉は、天ぷら粉と卵の衣をまとい、食べ応え十分です。
ナスの揚げ浸し、飛竜頭、そば粉のクレープも添えられ、豪華な一皿ですが、
先生はこの一皿が2、3品に分けられるとおっしゃっていました。
小鉢の中は、あわび茸と山芋の和え物。
これなら家でも真似できそう!
お食事は茶飯、そばすいとんと千切り大根の卵とじ味噌汁。
宝光社地区では、伝統的に料理の品数や量が多いそうですが、この日も試食会とは思えないほどのボリュームでした。
どのお料理も素材の味が引き立てられた、舌にやさしい味。
宝光社の女将さんたちの学びの場でもあり、交流の場でもある、おいしく愉快なひとときでした。
皆さま、ぜひ各お宿で味わってくださいね!
Posted by toga at 15:15│Comments(0)
│郷土料理
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