2016年02月28日

音を愉しむ山の夜。


こんにちは。夜来雨が降り、春の気配が感じられる穏やかな週末となりました。
戸隠スキー場にはまだまだたっぷりの雪。”スキーの後に、心地よい音楽を聴きながら、ちょっとぜいたくなひとときを”愉しんでもらおうと企画された「戸隠キャンドルナイトコンサート」に行って参りました。

コンサートの開始時間は、19時半。30分ほど遅れて到着しましたが、会場のシャルマン戸隠まで、続くキャンドルの照明が出迎えてくれて、あたたかな気持ちになりました(写真ブレブレですが、悪しからず....icon10
1月から3月にかけて3夜企画されているコンサートの、今回は第2夜で、ゲストは飯山市在住のギタリスト丸山祐一郎さんと、こやまはるこさんの夫婦ユニット。アコ−スティックギターの心地よいサウンドとほのぼのとした歌声に包まれ、集った人々のくつろいだ雰囲気が印象的でしたicon12

丸山ご夫妻は、「旅の音楽家」として国内はもとより、海外でも評価の高い演奏家。丸山さんは、ビリンバウというブラジルの一弦琴の演奏家でもあり、世界各地の民族楽器や、自作の楽器とともに愛車のランクルに積んで、コンサートで披露しているそうです。

こちらは、丸山さんが考案された「水カンリンバ」。空き缶を4つ使い、真ん中の2缶にお水を閉じ込めて音を奏でる楽器です。
水が流れる音を聞くだけで、不思議と心が安らぐのですが、水カンリンバを持って奏でてみると、その音が全身に伝わり、力がみなぎってくるようでした。
ちなみに取水した場所によって、その土地独自の音が生まれるそうです。
小さな缶を使った携帯用の水カンリンバウも限定販売されていました。

コンサートはワンドリンク付き。シャルマン戸隠のシェフオリジナルのおいしいおつまみも用意され、ワインやビールが進んでいる方もface02

「星に願いを」や「愛しのエリー」などなじみ深い曲はBGMとしても、最高でした。

はるこさんが持っているのは、アコーディオンの原型「手風琴」。人の声に近い、有機的な音色でした。

こんなプラスチックのパイプも、楽器になるんです!

このパイプを客席にいる何名かでぶんぶんと振り回します。すると、空気が管を伝わって、ヒュウヒュウ♪不思議な風の音色が会場に広がる様は、まさに音のマジックでした。


東日本大震災以降は、被災地の方の心のケアにも力を入れられているというお二人。
丸山さんが楽器を弾くときに心がけているのは、「一音の中に魂を込める」こと。
それが、生きること=祈りだと。

一弦でありながら、色々な音が響き合うかのようなビリンバウの音色。初めて聴くのにどこか懐かしいような気持ちになりました。

最後に、丸山さんが見せてくれたのは、虹色の旗、”PEACE”の4文字が書かれています。
もつ人に幸運を運んでくれるということで、会場の皆さんで旗を回し、音楽に合わせてひらめかせ、「PEACE」を共有しました。

音を通して人がつながり合い、心が満たされる、そんな音楽の原点に触れた、素敵な山の夜となりました。
シャルマン戸隠では3月26日(土)の夜にも毎年恒例となった「魔法の音楽の夕べ」というコンサートが行われます。
詳細は決まり次第HP等でお知らせします。冬はスキーの後に、音楽。おすすめのフルコースです♪  


Posted by toga at 10:22Comments(0)イベント

2015年12月19日

三度目の冬、おら家の逸品。


こんにちは。先週はオープンを目前に控えたスキー場で、まさかの雨。
師走も半ばというのに、コートもいらないような陽気が続いていましたが、週末はようやく寒気が戻り、小雪降る朝となりました。
スキー場での積雪を祈る戸隠です。

さて、今季3回目となる「おら家(おらっち)の逸品」キャンペーンが始まりました。
冬に熟成され、最もおいしくなる戸隠そばと併せて、各店の冬の「逸品」をおすすめする企画。
3軒で逸品メニューを食べ、台紙にスタンプを押された方は戸隠スキー場にてリフト1日券と引き換えることができる(先着50名)スタンプラリーも開催!今季は17店で19品の「逸品」が用意されています。

今回は、この冬初参加となる2軒をご紹介します。
まずは、戸隠バードライン沿い、戸隠地区のおそば屋さんの中で最も東に位置する名店・たんぼそば店から。


具だくさんの野菜がたっぷり入った味噌仕立ての「お煮かけそば」です。


「おらほぅでは冬はいつもこれさ」と、柔和な笑顔が印象的なご店主・小林さん。
「本当は干葉(ひば;乾燥させた大根葉など)を入れるとうまいんだけど、ちょっとにおいがあるからお客さんによっては嫌がる方もいるから」と、試行錯誤してこのスタイルに。
丼が空になる頃には、お腹の中からぽかぽかと温まって、またひと滑りするか、という気持ちになること間違いなし!


たんぼでは、そば粉が入ったおやきも人気。
旬の具材がたっぷりと入った蒸しおやきは、小ぶりなので、サイドメニューとしてはもちろん、お土産にしても喜ばれるでしょう。
クマザサに包まれているのも、粋ですねicon12

お次は、標高1200メートルの中社へと、一気に登ります。

戸隠神社中社大鳥居右側の徳善院蕎麦極意のこの冬のおすすめは、「にしん蕎麦」。
お煮かけそばと同様、冬の戸隠では昔からよく食べられてきた逸品だそうです。


実は私、「身欠きにしん」が苦手...
撮影が終わった後に、おいしいから食べてみてと薦められたときも、内心、食べられるか不安だったのですが...。

思い切ってにしんを一口。
甘露煮にされたそれは、思いの外やわらかく、小骨もなく、「にしんってこんなに食べやすかったの?」と思うほどface08
にしんの甘みと、温かいそばの相性も素晴らしく、小鉢も2品ついて、大満足の逸品でした。

お店の若女将も、「私もにしんが苦手で普段は食べないんだけど、この蕎麦なら食べられるんです」と笑顔。

ちなみに、宿坊極意は、以前の記事でご紹介したことがありますが、国の登録有形文化財にも登録されている建物。
雪が積もった茅葺屋根の景色も壮観です。
おそばを食べた後は、戸隠神社の参拝はもちろん、戸隠の昔ながらの暮らしを感じてみてください。
  


2015年11月26日

戸隠の冬じたく。


こんにちは。巨大低気圧の発生により、一夜にして冬がやってきた戸隠。
11月末まで降雪がなかったことの方が奇跡なのですが、穏やかな「晩秋」にボケてしまった体が、久々のピリリとした冷気に引き締まった感じです。

例年よりも温かかったとはいえ、冬を迎える準備はいつも通り。
この時期にどの家でも見られる風景は、軒先に干した大根、たくわんや野沢菜漬けの準備。

数十年、百年昔からあった暮らしの姿が、山間地域では今なお健在です。

そして、宿坊を始め、お庭のあるお宅では庭木の雪囲い。

長い冬を耐え、春に再び芽生え、花を咲かせてくれることを願って。

さて、観光協会でもウィンターシーズンに備えて、着々と準備を進めております。
今季で3シーズン目となる冬のおすすめグルメ「おら家(おらっち)の逸品」キャンペーンは、新規参加のお店や、新メニューの登場もあり、賑やかなラインナップとなりました。
今回も「逸品」を食べてスタンプを3つ集めると、戸隠スキー場のリフト券と交換できるお得なスタンプラリーを実施します(先着50名様)。

寒い季節ならではの、あつあつのお蕎麦や.....


甘党にはうれしいそばスイーツもface05


ポスターも出来上がり、間もなくウェブサイトも公開となります。

「おら家の逸品」キャンペーンはスキー場のオープンに合わせ2015年12月12日〜2016年4月3日まで。
どうぞお楽しみにicon12



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Posted by toga at 23:58Comments(2)イベント戸隠そば

2015年10月21日

秋の夜長の 戸隠夜祭り


こんにちは。日中は残暑といえるような陽気が続いていますが、朝晩の冷え込みと日の短かさに、秋の深まりを感じる戸隠です。
そろそろちゃんと冬物を出して冬支度をしなければと思いつつ...。

さて、今回は、10月17日(土)に戸隠神社中社大鳥居前広庭で行われた「戸隠夜祭り」のレポートです。
今年2回目となるこのお祭り。観光のピークを過ぎたこの時期に、
「地域の皆さんに楽しんでいただきたい」
「子供たちには戸隠の伝統と良さを伝えたい」
「観光客の皆さまには戸隠を知ってもらいたい」
そして、戸隠の魅力を再発見していただこうとの思いから、地元の若手有志「戸隠再考プロジェクト」の皆さんが企画したものです。
当日は穏やかな天気で、心配だった冷え込みもなく、地区内外から多くの参加者が集まりました。

戸隠の子供たちによる獅子舞が披露された後、カウントダウンで三本杉がライトアップされると、大きな歓声が上がりました。

ペットボトルを再利用したキャンドルホルダーが、中社参道の石段を幻像的に照らします。

このお祭りに協賛している会社やお店の燭台にも火が灯されました。




子供のためのヨーヨー釣りは、なんと、無料!


輪投げ、的あて、パチンコなど昔懐かしい遊びができるコーナーも。

ヨーヨー釣りの棒、輪なげの輪、弓矢、そして参加賞のお菓子が入っている籠も、すべて戸隠の伝統工芸・根曲がり竹細工です!icon12



先端にコルクが付いた竹の矢でダンボールに描かれたどんぐりとりんごの的を当てる的あて。
ちなみに、係のお兄さんが子供のころは、尖った石を付けて、木に刺さるようにしていたそうです。ワイルドですね〜face02


子供たちは手作りの遊び道具のよさを、感じたでしょうか?
昔子どもだった人たちが、童心に戻って遊ぶ姿もありました。


屋台には、戸隠や信州の特産物を使った手作りのおいしいものがたくさん!
地場産のじゃがいもをその場で揚げてくれる、ポテトチップス。

戸隠のそば粉をすいとんにして豚汁風味でいただくそばすいとん。

地元のケーキ屋さんによる手作りそばクレープは、子供達を中心に大人気icon14


振る舞い酒に、振る舞いジュース。


そして、希望者によるお餅つきと、お餅の振る舞いも大盛況!

さらに最後には、豪華景品が当たるじゃんけん大会も行われ、戸隠人のパワーと大盤振る舞いのサービスで、心温まる夜の時間になりました。

何より、三本杉の下で楽しそうに遊ぶ子供達の笑顔が心に残りました。

関係者の皆さま、お疲れさまでした!
今回来られなかった遠方の方も、ぜひ来年はお出かけくださいませ。


  


Posted by toga at 09:01Comments(0)イベント戸隠神社戸隠人

2015年09月11日

戸隠人と出逢う旅


こんにちは。草花に朝露が降り、チロチロと秋の虫の音が絶え間なく聞こえてきます。
昨夜は戸隠地区でも土砂災害警報が出ましたが、大きな被害はなかった様子。
台風18号の被害に遭われた方々の苦しみが一刻も早く癒されるようにと願うとともに、改めて、大いなる自然のなかにある自分の小ささを感じることで、今生かされていることに感謝する朝です。

さて、先週末は戸隠の地域活性化をねらいとして、あるイベントが行われました。
長野市商工会戸隠支所青年部主催の「戸隠婚活2015〜戸隠出逢い旅」。
戸隠で初の試みとあって、どんな様子か野次馬半分で取材して参りました。

募集定員20名に対し、男性(戸隠に在住していることが条件)19名、女性13名が集まった土曜日の昼下がり。
まずは、戸隠豊岡地区にある山口ファームにて野菜の収穫体験から。


珍しい紫色のシシトウや

切り口がハートや星型になるキュウリも!face05

畑でもぎたてのトマトのおいしさも体験していただき、つかみはOK!

収穫した野菜は夜のバーベキューでいただきます。

その後、女性陣は中社の宮澤旅館にチェックイン。

代々宿坊として継がれてきた古い旅館ですが、若旦那と若女将の気配りとお料理が評判のお宿です。
荷物を下ろして少し落ち着いたところで、今回のメインイベント、バーベキューのため戸隠キャンプ場へ移動。

野菜と同じく、バーベキューで焼く魚も自らつかむ!
ということで、戸隠牧場内のせせらぎに放たれた岩魚をつかみどりをするという企画。
夕暮れが迫り、霧も降りてきた中で、男性陣は力の見せ所です!?

男性だけでなく女性が挑戦する姿もあり、皆さん少年少女にかえったようでほほえましい光景でしたface02

「婚活」と聞くと、ちょっと構えてしまいそうですが、今回取材をしていて、参加している方々が意外にも気負わない雰囲気だったことに驚きました。
商工会の青年部の方のお話によると、今回の旅は「戸隠で土地の人と出逢い、仲間をつくり、また戸隠へ来てもらうきっかけをつくること」が最大の目的で、結婚を約束するものでも、前提としてだれかと付き合えというものではないとのこと。参加者の方にもその主旨がしっかりと伝わっていたようです。

参加者の女性のひとりにお話をきくと、数年前に戸隠へ来て、深い自然にとても癒されたので、また行きたいと思っていたところ、ネット検索でたまたまこのツアーを見つけ、料金の安さと、ひとり旅ではできないことができそうだと思い、参加を決めたそうです。参加者の女性同士でも仲良くなれそうな人がいてよかったと話していました。

取材したのは2日間の行程のほんの一部でしたが、その中でも商工会青年部のスタッフの方々の細やかな心配りと綿密な連携体制が垣間見られ、参加した女性達にも、その心意気は充分に伝わったことでしょう。

戸隠人たちの真心溢れるおもてなしの下、参加者同士の交流は深夜までつづき....

翌日は戸隠神社への参拝と、戸隠森林植物園の散策、そば打ち体験も行ったそうです。

そして、嬉しいことに何組かのカップルが成立したとのことicon12
今回の出逢いをタネとして芽生えたものが、人の輪として広がり、戸隠という森がますます豊かになりますように。








  


Posted by toga at 14:20Comments(0)イベント戸隠人

2015年08月24日

戸隠旬ウォーク〜スキー場トレッキング〜


こんにちは。子どもたちの夏休みが終わり、早いところでは秋そばの花が見頃となり、戸隠に秋がやって来ました。
秋雨前線の影響で、雲の多い今日この頃。8月21日(金)に行われた戸隠旬ウォークも、雨具を着てのウォーキングとなりました。icon03
今回のガイドは戸隠小舎のご主人、佐々木常念さん。

冬はSIA デモンストレーターとしてスキー界で活躍され、夏はガイドや山岳救助のお仕事もされているマルチタレント的な戸隠人です。
今回は「瑪瑙山絶景トレッキング」と題し、戸隠スキー場越水ゲレンデから瑪瑙山の山頂を目指す予定でしたが、残念ながら瑪瑙山も、戸隠山も霧の下.....icon11
ガイドさんの判断で、ガスに巻かれる危険の少ない怪無山を登り、中社ゲレンデ方面へ下りるコースに変更することになりました。
「こんなお天気の日ほど、笑顔でいきましょう!」という明るいかけ声とともに、出発!
ゲストハウス岩戸の横からゲレンデへ。

この辺りの標高は1310M。ススキやイタドリなどが成長して花開き、すっかり秋の様相のゲレンデです。
晴れていれば、戸隠連峰のパノラマが見える場所ですが、神坐す山は毎日見えるわけではないからこそ、神秘的でありがたい存在なのかもしれませんicon12

夏にしか見る事のできない貯水池。スキー場の雪が足りない時はこの貯水池の水を利用するそうです。

第4ペアリフトの終点を左手に見ながら緩やかな斜面を登ります。
冬には多くのスキーヤーで賑わうcafeやなぎらんの近くまで来ると、その名の由来でもあるヤナギランの群生を発見!

ゲレンデの下とは150Mほどの標高差があるので、夏の花とはいえ、まだ楽しむことができました。
そして、右側に進路をとり、林間コースへ。
ダケカンバの大木の前でシラカバとの違いを説明していただきました。ダケカンバはシラカバよりも高標高の地に生え、枝の先まで乳白色の樹皮で覆われています。シラカバは樹皮は白だけれど枝の先端は黒いとのこと。知らなかった〜!face08

ダケカンバの林を抜けると、怪無山の頂上(1549M)もすぐそこですが、だいぶガスも出ているため、頂上には行かず、「どんどん滝コース」を下ることに。

かつては滝があったのでしょうが、今はない「どんどん滝」コース。白樺の樹林帯に、クマザサとチシマザサ(根曲がり竹)が繁茂する登山道です。

雨なので鳥や蝶の姿もなく、静かな森を黙々と下りる一行。アブやハチなどに刺される恐れがないのがラッキーでした。

飯縄登山道との分岐点を過ぎると、右手にせせらぎが現れました。
「小川の小径」と言われる遊歩道。地区で独自の水道を持つ戸隠中社区の水源となる川です。

冷たく清らかな清流の脇には秋の風物詩・オオシラヒゲソウ(手前の白い花)が咲いていました。

小川の小径から中社ゲレンデへ。

中社区の水道施設に入る水を分ける分水嶺も見ることができました。

ヤマトリカブト(キンポウゲ科)

トチバニンジン(ウコギ科)

参加者の中に漢方薬の調剤をしている薬剤師さんがいらして、生薬の材料として用いるこの2つの草花に出会えた事をとても喜んでいらっしゃいましたface05
中社ゲレンデを横切り、中社区の路地から横大門通りへ。

国の登録有形文化財にも指定されている宿坊極意(徳善院)に寄り道。

善光寺地震で倒壊した一ノ鳥居の石柱。

そして、それを運んだ修羅(そり)。建築に使う石材や木材を、雪のある時期に運び、負担を軽くしたという雪国ならではの知恵です。


霧の下の越水ゲレンデをスタートして約2時間。終点の戸隠神社中社大鳥居前に到着!

悪天候にもめげずに歩き抜いた10名の皆さま、おつかれさまでした!
ゴールする頃には雨が上がって空が明るくなり......雨男・雨女はだれだ?なんて話で盛り上がりましたface03
この後、大鳥居の向かい側にある戸隠観光情報センターの無料休憩所にてお弁当をいただきました。

ロッヂぴこさんの鯖缶入りばら寿司弁当は、歩いた後の体に沁みるおいしさicon12


次回の旬ウォークは9月18(金)戸隠連峰の絶景リベンジなるか!?
皆さまのご参加お待ちしております!






  


2015年06月22日

奥戸隠池めぐり。


こんにちは。二十四節気の夏至を迎えました。雲間に太陽が顔を出したかと思えば、突然の豪雨...表情豊かな梅雨空が続いています。
さて、今回は先週6月19日(金)に行われたウォーキングイベント「戸隠旬ウォーク」のレポートです。
「奥戸隠池めぐり」と題した今回のコースは、昨年同様戸隠キャンプ場入口から念仏池、そして黒姫登山道入口の種池、古池をめざすもの。
※昨年のレポートはこちら

ガイドはおなじみ山の庭タンネの里野晋吾さんです。

6月としては肌寒く、予報では午後から雨のあいにくの空模様でしたが、集まった15名の参加者の中には、昨年からのリピーターの方も多く見え、皆さん元気に出発です!
キャンプ場の登山者用駐車場から、越後道と書かれた林の中へ。

木道を数百メートル歩くと、小さな池が現れました。

ご存知、親鸞上人縁の念仏池。この時期としては藻も少なく、水面が澄んでとてもきれいでした。
皆さん「いっせーのせ!」でジャンプして、水が湧き出る不思議を体験。


その後は、県道を信濃町方面へと歩いてゆきます。

舗装路ではありますが、雨に濡れた緑の街道をハルゼミやカッコウ、カエルの鳴き声に耳を傾けながら歩くだけで、リフレッシュ効果は絶大です。
道中のおしゃべりにも花が咲きました。
今回の参加者の中で一番遠方、愛知県からの女性は、「戸隠は神社の御神域の部分とトレッキングなどの自然が一度に体験できて、それらをミックスすることでより深く楽しめる」と戸隠の良さを語ってくださいました。
また、昨年からのリピーターの長野市内在住の女性は、「この旬ウォークに出るようになって、歩くのが好きになり、だいぶ足腰が強くなった」とおっしゃっていました。お花を見るのも楽しみで、今回は以前にブログの中で紹介した「ギンリョウソウ」が見たくて参加したと話していただき、このブログが多少なりとも読者の胸に響いたかと思うと、大変嬉しく、励まされました。
県道沿いで出会った草花。
珍しい緑の花、オゼタイゲキ(トウダイグサ科)

ノコギリソウ(キク科)

タニウツギ(スイカズラ科)

ヤブデマリ(スイカズラ科)


15分程で、市町村境の大橋を通過。天気がよければこの橋から戸隠表山一不動の辺りがよく見えますが、この日は雲に覆われていました。

黒姫山西登山道入口から森の中へ分け入ります。

道の両脇は刈り払われていましたが、木道は昨年の豪雪の影響か壊れている部分が多いので、ゆっくりと進みます。

ズダヤクシュ(ユキノシタ科)

根曲がり竹(チシマザサ)が繁茂する森の中を20分程歩くと、雨乞いの池・種池に到着!

中州に白い花が咲いているので、双眼鏡を持っている方にお借りしてみましたが、正体は不明。ギボウシのような前下がりの花でした。

ぽつぽつと小雨が降り出したので、足早に種池から古池へ向います。
あいにく、黒姫山は雲の中....ですが、晴れていれば眺望抜群の古池です。

里野さんの「少し休憩しましょう」という声を聴くが早いか、腰を下ろすおばちゃん達は地元(中社地区)の仲良し4人組。

おばちゃんお手製のフキの砂糖がけをお裾分けしていただきましたface05

空には黒い雲がかかってきましたが、甘いおやつで気を取り直し、池のまわり一周ツアーへ。
里野さんの説明によると、古池は黒姫山火山帯にあり、お釜状の地形が、固有種を守り、他の場所では見られないような珍しい植物を育んでいるとのこと。
そこはまさに、生き物の宝庫でした。
天然記念物で絶滅危惧種にもなっているモリアオガエルの卵

ベニバナイチヤクソウ(イチヤクソウ科)

レンゲツツジ(ツツジ科)

サワフタギ(ハイノキ科)

そして、今年も登場icon12
ギンリョウソウ(銀嶺草/イチヤクソウ科)

別名ユウレイダケとか、お化け花とも呼ばれるこの花が白いのは葉緑素を持たないため。群生する姿は、まるでムーミン谷の「ニョロニョロ」のよう。


葉っぱの上にはアゲハチョウの幼虫。

水面に泳いでいるのは、セミ!face08

皆さんたっぷりと自然観察や撮影を楽しみながら池のまわりをゆっくりと一周したところで、少し早いランチタイムに。

里野さん自らが作ったお弁当。しっかりと味がしみ込んだおかずは、家庭では真似できない味face05おにぎりを3つ食べられるかな...と思いながらも、自然の中で食べるおいしさの余り、気がつけば空っぽにface02
そして、図ったかのように、皆がお弁当を食べ終わる頃に、雨がぽつぽつicon03予定より少し早く帰路につくことになりました。
途中から本降りになったため、撮影はここで終了。雨にも負けず、よく歩いた皆さん。
約40分後、無事キャンプ場入口に帰着した後に解散となりました。

この時期、この場所でしか出会えない〇〇を探しに、皆さんも出かけてみませんか?その際は雨具や防寒具の用意をお忘れなく。また、今回歩いたコースを含む林野は大型の野生動物の棲息地でもあります。なるべく複数人で行動し、クマ鈴等の携帯をお勧めします。




  


Posted by toga at 23:03Comments(3)イベント周辺観光

2015年04月03日

「魔法の音楽の夕べ」レポート


こんにちは。
春雨とともに新年度がスタートした戸隠。3月27日には全国で32番目の国立公園として妙高戸隠連山国立公園が制定され、新しい時代の幕開けでもあります。
春の日差しが嬉しい反面、花粉症にとっては辛い季節。せっかくのお天気でも思い切り深呼吸できないのが残念ですicon11

たくさんの雪に恵まれた戸隠スキー場の今シーズンの営業も残すところあとわずか。
今回は、先日(3月28日)に戸隠スキー場内レストランシャルマンで行われた『魔法の音楽の夕べ』のレポートです。

3回目となる夜のスキー場でのコンサート。名残の雪の下、ワインとおつまみをいただきながら、気軽に音楽を楽しもうという戸隠ならではのイベントです。
地元の方を中心に50名程のお客様が集いました。


開演に先立ち、極意憲雄協会長の乾杯の発声。新国立公園の制定も併せてお祝いしましたicon12

今回は「箏(こと)とフルートの饗宴」ということで、ゲストは長野市在住の箏奏者小林多佳子(雅貴世)さんとフルート奏者の宮岡由美子さん。

一曲目は宮城道雄「春の海」♪
一見すると和洋折衷の組み合わせですが、箏の華やかな旋律とフルートのやさしい音色のハーモニーはまさに”魔法の音楽”。
スキー場の食堂の雰囲気も一気にコンサートホールに様変わりしました。

西洋の楽器であるフルートですが、宮岡さんは曲目によっては尺八のように弾くとのことで、確かに目をつぶっていると尺八の響きにも聴こえてくるから不思議です。

生田流の正派邦楽会師範としてご活躍の小林さんは県内各地はもちろん、海外でも演奏されたことがある実力派。


後半は東日本大震災の復興支援ソングとしておなじみの「花は咲く」、「早春賦」などお客様も一緒に口ずさめる曲目もあり、
舞台と客席とが一体になった音楽空間が生まれました。

おつまみとはいえ、シャルマンのシェフが振舞った料理も大好評face05

雪景色に、心地よい音楽、おいしい料理。五感が満足した充実の一夜でした。







  


Posted by toga at 10:58Comments(0)文化イベント

2015年02月25日

新春の悪魔払い〜獅子神楽フェスティバル


こんにちは。冬眠から目覚めた虫のように、久々の更新となりました。
この間、我が家のチビさんは流行の胃腸炎をもらい、少し痩せてしまいましたが、ようやく回復icon10皆さまお元気でしたでしょうか?
今月後半は寒気が緩み、雪融けが始まりました。
屋根から落ちる雪の音、小鳥のさえずり、光線の強さ。雪崩は怖いけれど、春の知らせは嬉しいものですicon12
さて、今回は2月22日(日)に戸隠公民館で行われた「獅子神楽フェスティバル」のご紹介です。
平成17年1月に長野市と合併した戸隠地区。戸隠地区住民自治協議会では、その10周年記念事業の一環として獅子神楽保存継承事業に取り組み、地区内26連の神楽のビデオ撮影、教本の作成を行ったそうです。
そして、この日は、30頭近い獅子頭が展示され、4つの大字(戸隠、豊岡、栃原、祖山)から代表の四連が出て獅子舞を披露しました。


獅子(ライオン)は百獣の王、百花の王は牡丹ということで、獅子頭の下の布(幌、よたん等呼称はさまざま)には牡丹が描かれているものが多いそうです。
知らなかった!face08

200名近い観客が見守る中、トップバッターは豊岡地区の大和(だいわ)連。
まずは「よたん舞」。篠笛の拍子に合わせたゆるやかな舞です。

幣束と鈴を持って悪魔払いをする「御幣(おんべ)舞」。幌は巻かれ、一人で舞います。

さいごは、再び舞人が2名入り、獅子が獣の本性を表す「くるい」。楽人の珍妙なかけ声に観客からどよめきがあがる場面もありました。


次に登場したのは宝光社獅子神楽敬神会。宝光社地区に伝わる獅子舞の一部が披露されました。

幕開けとともに、熟練の撥捌きの太鼓と篠笛の響きで聴衆をうならせました。
そして、流れるような勢いで獅子に入ったのは6名!大きな舞に目が釘付けです。

御弊舞もしなやかで安定感があり、さすがは宝光社という、見応えのある一幕でした。

8月の地蔵盆笹祭りでは、獅子舞がノーカットで披露されるということで、ぜひ一度見に行きたいものです。

まだまだ舞は続きます。
こちらは栃原地区の志垣(しがき)神楽獅子保存会。4連中唯一、女獅子の優雅な舞でした。


最後は、祖山地区から下内神楽保存会。私の住む地区の皆さんなので、応援しながら見させていただきましたicon09

こちらも、御弊舞から「くるい」へ。


女性も含め大人数が協力して奏でられたお囃子が印象的でした。

今回は、神社の例祭で奉納される神楽とは趣が異なり、単純に演技として舞を見る貴重な機会でした。
お囃子にも、舞にも、かけ声にもそれぞれの地域の個性があり、地域性を知る手がかりとなる獅子神楽。
後継者不足で存続の危機にあったり、既に廃れてしまった地区もあるようですが、
ぜひ、今回の事業が励みとなって、若い人たちにもその魅力が伝わり、伝統文化が継がれていくことを心から願います。







  


Posted by toga at 07:00Comments(0)文化イベント

2015年01月20日

「おら家の逸品」食べある記


こんにちは。今シーズンの雪の降り方は晴天を何日かはさみながら、降れば一日で大雪icon04なので、シーズン半ばながら、「もうご馳走様!」といいたくなるような雪の量です。
とはいえ、豊富な雪のおかげで大賑わいの戸隠スキー場
好天に恵まれた日曜日のゲレンデには子どもからシニアまで、多勢のお客さまが楽しいときを過ごしていました。

そこで、今回は、ウィンターシーズンの週末におすすめの「おら家(おらっち)の逸品」キャンペーンをご紹介します。
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、このキャンペーンは戸隠観光協会加盟の飲食店・宿泊施設の冬のおすすめの料理をご紹介するもので、スキー場開場50周年だった昨年に引き続き、2回目の開催です。
今季エントリーしているお店・お宿は21軒。
今回は、そのうちの2軒の「逸品」を取材して参りました!

まずは、宝光社の宿坊山本館の敷地内にあるそば処千成(せんなり)

敷地内に湧き出る湧水を利用した「湧水仕込み」のそばが自慢のお店です。千成の今季の逸品は蕎麦ポタージュそば(¥1080)。
キャッチフレーズは「出汁のきいた ぽってり和のポタージュにサクサクのトッピング」
観光協会のスタッフの中でも「気になる〜」という声が聞かれましたので、代表していただいて参りましたface02

感想は....サクサク、トロトロ...予想を超えた新食感で、非常に満腹になりました。
ごま油の風味がほんのり効いたかつお出汁は、そば粉でとろとろにトロミがかかり、
そばの上には野沢菜、天かす、海苔がのっかり、小鉢に入ったネギとショウガをトッピングしていただきます。
トロミがそば粉でつけられたあんかけそばといえば、伝わるでしょうか。
千成さんはもともと麺の量が多めなので、麺がのびないうちに平らげるには、かなり勢いが必要かと思います。
このキャンペーンのためにメニュー開発をされたオーナーの山本さんにお話を伺うと、「ざるそばならいつでもどこでも食べられるけれど、冬に、このお店に来なければ食べられないそばを食べていただこうと思った」とのこと。
お客様の中にはグループで来て、「おれは冒険したい」と言って蕎麦ポタージュそばを注文され、「予想以上においしかった」と大変喜ばれたというエピソードも。
話題づくりにはもってこいの逸品、ご興味をもたれた方はぜひお腹を空かせてお試しください!

お次はスイーツ部門。スキー場に近い越水ヶ原の山旅の宿樅の木山荘へ。
登山家である先代が建てた山小屋はこだわりがいっぱい。吹き抜けのロビーの中央には囲炉裏と暖炉。
ベンチの上にはさりげなくネパールの絨毯が敷かれて、とても居心地のよい空間です。



今季「おら家」初参加の樅の木山荘でこのキャンペーンのために開発されたメニューはこちら。

手づくりおしるこ(お漬け物セット¥650)です。
小豆と花豆のおしるこの中に白と紫のお餅が入っています。お豆の甘さはもちろん、お餅がもちもちとして甘いのに感動icon06ボリュームがありますが、あんこ好きな私は一気に食べてしまいましたface02
調理を担当されている若女将の徳武しず江さんにお話をうかがうと、お米も花豆もお父様(先代)が戸隠地区内の田畑で自家栽培されたものとのこと。
お漬け物の野沢菜と大根も当然自家製です!ちなみにランチョンマットは先代女将が庭の草木の押し花を使って手作りしたもので販売もしているそう。
そして、このメニューのもうひとつのポイントはパック詰めしてテイクアウトができるところ。
お客様にスノーハイキングのお茶の時間に楽しんでいただければと考案されたそうです。
テイクアウト用はお漬け物が付かないので600円。スノーハイキングで温かいおしるこ。想像しただけでも気分が上がりますねicon14

なお、喫茶は予約制(宿泊しなくても利用可)。こんな素敵なカウンターでいただくことができます。
コーヒ—や、山荘オリジナルのチャイ(別料金)と併せて優雅なティータイムはいかがでしょうか。


京都出身で気さくな若女将はなんと5児の母!
この日は次男&四男くんと一緒に。
ちなみに、樅の木山荘の手作りおしるこが、SBCテレビ1月22日(木)14時50分〜放送の「3時はららら♪」女子の力コーナーの中で紹介されるそうです♪


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Posted by toga at 16:08Comments(0)文化イベントカフェ

2014年12月23日

戸隠ノートことはじめ〜銀座に響く戸隠のおと〜


こんにちは。今月に入って、毎週末大雪が降り、除雪車が大活躍の戸隠です。
オープンしたばかりのスキー場でも2月3月並みの積雪量があり、お客様は大喜びですが....icon10
さて、2年5ヶ月「とがくし便り」の名でお届けしていたこのブログですが、今回からブログのタイトルを変えました。
地区内に同一名(漢字とひらがなの違いはありますが)のブログがあり、混同を避けるためです。
新タイトルは「戸隠ノート」。
これまで同様、戸隠に住むスタッフが、戸隠で見たこと、聞いたこと、体験したことなど戸隠の「おと」を文章に綴って参ります。

ということで、今回は日常から少し離れて、お都会へ。
10月末に銀座5丁目に長野県のアンテナショップ銀座NAGANOがオープンしたことで、
何かとご縁のある銀座。
そのご縁を更に広げるためのイベント、NAGANOフードプロモーションin銀座が12月17日に行われ、戸隠もご縁をいただきましたicon12
銀座紙パルプ会館の屋外施設・ビーガーデンでのシナノゴールド植樹祭にて、戸隠神社の神事と太々神楽の献奏が行われることに。

ビーガーデンときいて、ビアガーデンと間違えてはいけません。
Bee=ミツバチガーデンなのですvolunteer

会場設営前にガーデンに出てみると八の字の花壇と、ハニカム型のプランターが。
このガーデンは特定非営利活動法人銀座ミツバチプロジェクトが運営していて、都市と自然の共生をテーマに、2006年から養蜂をしているときいてびっくりface08。さらに、採れた蜂蜜は銀座の一流の職人の手で商品になってお客様に提供されているとのこと。
最近は銀座の色々なビルの屋上に全国の食材の樹を植え、ミツバチが飛び交うビーガーデンを増やしているそうです。


まさに都会のオアシスともいえるこの場所に、即席でご神前と舞台をセッティング。

神主による修祓のあと、加藤長野市長と銀座ミツバチプロジェクトの代表によるシナノゴールド植樹の儀が行われました。


そして、玉串の奉てん。


その後、長野市無形民俗文化財 戸隠神社太々神楽の献奏が行われました。

降神(こうじん)の舞


水継ぎ(みずつぎ)の舞


身滌(みそぎ)の舞


弓矢の舞


この日は低気圧の影響で冷たい季節風が吹き、とても寒い中の神楽献奏となりましたが、
ビル外の一角に荘厳な雅楽の音色が響きわたり、戸隠の雪景色が思い浮かぶようなひとときでした。
銀座ミツバチプロジェクトの皆さま、銀座の女性経営者の会である銀座なでしこ会の皆さま、寒い中のご参列、お疲れさまでした!
この日植えたシナノゴールドの樹に花が咲き、おいしいハチミツができるといいですね。


  


Posted by toga at 09:57Comments(0)イベント戸隠神社

2014年11月19日

第45回戸隠そば祭りレポート


こんにちは。ここ数日の冷え込みで戸隠連峰が冠雪し、あちこちで冬支度が進められています。
この時期の問合せナンバーワンは「雪の状況は?」「ノーマルタイヤでも大丈夫か?」ということ。
私の車は既にスタットレスタイヤを装着しましたが、今のところ道路への冠雪はありませんので、ノーマルタイヤでも大丈夫です。
さて、皆さんはもう戸隠そば祭り「半ざる食べ歩き」に出かけられましたか?
第45回の今年は昨年よりも参加店が増え、25軒のおそば屋さんと、お土産屋さん2軒(使い切れなかったチケットをお土産屋で金券としてご使用いただけます)で実施しています。

香りと甘みがいつも以上に口の中に残る新そば。

手打そば山笑(粗挽き)

戸隠のおもてなしのすばらしいところは、半ざる(3ぼっち)でも、お店によってお漬け物や煮物、そば団子をサービスしてくれるところ。

シメにそば湯をたっぷりいただけば、半ざるでも結構お腹が満たされますicon12胃腸の調子が優れないときなどにもおすすめです。

各店ではそば祭り期間中の特別企画も行われています。こちらの戸隠日和ではテーブルの上にこんなお花が!

よく見ると、造花?? 息を吹きかけるとお花がくるくると回る「花風車」です。

ご店主に伺うと、長野市在中の鈴木満方・喜代子ご夫妻の「花風車」で、2階のギャラリーでたくさんの作品を展示しているとのこと。
早速覗いてみると...
桜の切枝についた花一輪一輪から、繊細なバラの花、大輪の菊の花まで、全てが風車になっていましたface08

鈴木さんご夫妻は退職後の趣味で始めたという花風車。いまや、も出版され、カルチャーセンター等で引っ張りだこだそうです。

戸隠そば祭りは11月24日(月・祝)まで。
戸隠日和の今シーズンの営業も同日までです。
三連休にはどうぞ温かくしてお出かけください!




  


Posted by toga at 10:57Comments(0)イベント戸隠そば

2014年10月28日

戸隠旬ウォークレポート5・鬼女紅葉伝説縁の地を歩く


こんにちは。寒冷前線の接近とともに、木枯らしのような風が吹き、落ち葉かきが忙しい戸隠です。
さて、今回は10月24日に行われた第5回戸隠旬ウォーク「鬼女紅葉伝説ゆかりの地をめぐる紅葉ウォーク」のレポートです。
快晴に恵まれたこの日は、県内外から20名のお客さまにご参加いただきました。
集合場所の戸隠商工会館前から、マイクロバスに乗って荒倉キャンプ場へ移動。

今回のガイドは、戸隠登山ガイド組合の秦孝之さん。山岳ガイドのほか、レスキュー隊、レストラン小鳥の森のオーナー兼シェフとしてマルチに活躍されています。
バスの中で、秦さんから本日のコースや、鬼女紅葉伝説が伝わる柵(しがらみ)地区(戸隠村と合併以前は柵村)のことなどレクチャーがありました。
伝説には鬼女紅葉が隠れた地が「荒倉山」といわれますが、実際に荒倉山という山はなく「荒倉山塊」であり、主峰は砂鉢山(1,431m)と霧見岳(1,400m)とのこと。初めて聴く話に、皆さん興味深く聴き入っていました。
戸隠に伝わる鬼女紅葉伝説については、以前4回にわたって連載しましたので、ご興味のある方はこちらから。

バスで20分ほど走り、荒倉キャンプ場に到着。このキャンプ場は、長野市への合併前は戸隠村が管理していて、民俗伝習施設の能舞台も整備されました。
しかし、山深い土地にあるため、アクセスが悪く、利用者は大変少なくなっています(今年度から市営ではなくなり、地域の有志が管理)。
この能舞台が賑わうのは年に一度、10月中旬の鬼女紅葉祭り。今年もさまざまな舞台奉納が行われました。


キャンプ場内の色付き始めた紅葉を楽しみながら、ウォーキングの始まりです。

落ち葉が敷き詰められた山道に突如、一茶句碑が。

「鬼の寝た穴よ朝から秋の暮」
文政元年(1818)8月3日、小林一茶が戸隠宝光院で詠んだ句だそうです。
一茶も「鬼が寝た」紅葉の岩屋を訪れたんですね。
しばらく上っていくと、山道に「もみじ」と書かれた赤い鳥居が現れました。紅葉の生活圏だったといわれる地=結界を意識して。

釜背負岩(かましょういわ)と呼ばれる大きな岩。何に見えますか?

よく見ると、サルの横顔のよう...正解は、紅葉の配下として働いたおサルさんが炊事のために釜を背負った姿だそうです。
そして、こちらが紅葉の食事のための煮炊きをしたという釜壇岩(かまだんいわ)。

ガイドさんの案内なしには行かれないような、奥まった場所にある大きな岩。縦横1.5mぐらいの空間があり、ときには獣のネグラとなっていることも!?
お次は舞台岩。

たしかに、踊るにはもってこいの平らな岩。昔の人はうまく名付けたものです。
さらに上っていくと、小さな鳥居の向こうに「紅葉の化粧水」と名付けられた湧き水が流れていました。

都にいた頃はその美しさがもてはやされた紅葉。追われた山の中でも美に気を使っていたのでしょうか。icon12
以前、秦さんが保育園児の遠足のガイドをした際、「この水で顔を洗うと美人になる」といったら顔を洗う子供がいっぱいいたそうです。
冷たくておいしいお水でした。face05
せせらぎで少し休憩した後、5分ぐらいの登りが続き、いよいよ紅葉の岩屋が見えてきました。

参加者のうちお二方が、肝試しに岩屋の中へ入って記念撮影をされていました。私は入りませんでしたが、岩屋の中は結構広く、
「寝泊まりできそう」とのこと...クマさんと一緒になるかもしれませんねface08
岩屋の東側の洞窟には紅葉を祀った祠があり、全国各地の能や謡のグループの方が寄進したと思われる卒塔婆が立っていました。

皆さんで記念にパチリ。

岩屋を過ぎたところで、ちょうどお昼になりました。
お弁当を食べるのに、よい場所は....一旦車道へ出たガイドさんが、案内してくれたのは龍虎トンネルの先。

トンネルを抜けると、素晴らしく色付いた山の景色が現れ、歓声が上がりました。



今日のお弁当はペンションころぼっくすオリジナルのおにぎり弁当。

たくさん歩いた後の、青空の下で食べるお弁当は最高でした!
エネルギーをチャージして、再び山道を上ります。


まさに今が旬のカエデの紅葉。目が覚めるような色彩に感動face05


紅葉の岩屋から5分ぐらい上ると、稜線の上に到達!
鬼女紅葉一派を討伐した平維茂郡が勝ちどきをあげた「安堵が峰」と言われる場所です。

晴れていたので、飯縄山がくっきり見えました。

ここから先は稜線上をトラバースして進みます。

戸隠の豊岡方面の絶景を眺めながら10分ほど歩くと、大きな岩に行き当たりました。
岩の下が「松沢トンネル」と呼ばれる切通しになっていて、その前にある看板を詠むと、松沢語一郎氏が指導し、安政年間から慶応3年の7年間かけて人力によって開けた穴だと書かれています。長さ十六間(約29m)、高さ八尺(2.4m)で馬が通りやすいように真ん中を五寸(15cm)下げて掘ったと書かれていました。

年月が経ち、土砂に埋もれ、今では高さ1mほど。腰をかがめなければ通れませんが、振り返ってみたその岩の大きさに目を見張りましたface08

江戸時代から昭和も戦後まで利用され、峠の難所越えに役立ったと言われます。昔の人のご苦労に頭が下がる思いで通過しました。
稜線を抜け、少しずつ山を下ります。紅葉した樹々が西日を受けて輝き、なんともいえない美しさです。

山道から舗装路に行き当たったところで、時計を見た秦さん。
「まだ時間があるので、少し寄り道して行きましょう」
道路を5分程、東へ向って歩いて行くと.....

目の前に現れた戸隠連峰の絶景に、大歓声!
西岳から戸隠表山、高妻山、遠くは妙高山まで、ここまでくっきりとパノラマが見える機会は滅多にないことです。
「本当はあまり教えたくないんだけどね、なかなか来れる場所じゃないのでしっかりと目に焼き付けてください」と秦さん。
「こんなに素晴らしい景色を見せてくれてありがとうございます!」と、お客さまから拍手もおこりました。

しばし絶景を堪能した後は、来た道を引き返します。
目指すは紅葉橋。
「ここからの下りはおととい降った雨のせいで多少ぬかるんでいるかもしれませんので、ゆっくり行きましょう」

秦さんの予想が的中し、日当りの悪い北斜面は、多少どころか、ぐちょぐちょ続き...
写真を撮る余裕もないほどの足下の悪さでした。face07
靴がいい感じに泥まみれになった頃、前方から「道路が見えたー」という声。
国道36号線との合流点、紅葉橋に到着しました。

ここで、靴の汚れを落としたりしながら、迎えのマイクロバスを待ちました。
参加者のひとりに感想をきくと「正直、こんなに歩くとは思わなかった」という声がきかれました。
神奈川県から参加した彼女は、鬼女紅葉伝説が好きで、鬼無里の史跡は巡ったことがあったので、今度は戸隠に行きたいと思っていた矢先、戸隠観光協会のHPでこのイベントを知ったということでした。
車を使わなければ周遊が難しい今回のコース、もうひとつの難点は、途中にトイレがないということ。
参加者の皆さまにはご不便もおかけしたかと思いますが、長時間歩き抜いていただき、無事出発地に帰着されたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
皆さま、お疲れさまでした!
次回の戸隠旬ウォークはしばらく間をおいて、2015年の3月6日(金)。
スノーシューで冬の戸隠を楽しみます。乞うご期待!icon04





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Posted by toga at 23:05Comments(0)イベント歴史と伝説

2014年09月09日

戸隠旬ウォークレポート4・戸隠古道一之鳥居〜宝光社


こんにちは。昨夜は中秋の名月でしたね。戸隠ではよく晴れて、月灯りの下でお団子をいただくことができましたicon12
ただ、朝晩ぐんと気温が下がるようになりましたので、お出かけの際の服装にはどうぞお気をつけください(という私も風邪をひきましたicon11

さて、今回は9月5日(金)に行われた「第4回戸隠旬ウォーク」のご報告です。
当日は小雨模様でしたが、お申込いただいた21名の皆さま全員が、一之鳥居苑地駐車場に集合しました!
ガイドは戸隠小舎のご主人でプロスキーヤーの佐々木常念さんと、戸隠牧場で引き馬などもしている村田幸恵さん。
お二人とも戸隠生まれ、戸隠育ちの、ベテランガイドさんです。

準備体操の後、集合写真を撮って、元気に出発です!

人数が多いので、2チームに分かれて歩きます。
私は村田さんチームにお邪魔しました。
一之鳥居苑地からカラマツとアカマツ林を抜け、約5分で戸隠神社一之鳥居跡へ。

戸隠神社の元神領(千石)の入口として、18世紀末に大規模な石の鳥居が建造されましたが、弘化4年(1847)の「善光寺地震」で倒れ、今はその一部が残っています。
その後、明治時代に、奥社から運んだ大木で木造の鳥居が建てられましたが、老朽化して昭和60年(1985)に取り壊されたそうです。
鳥居建設の奉行を努めた中社の極意家(宿坊極意)には大木を乗せて曳いた大ぞりが残り、石の鳥居柱の一部も残っていると、ガイドさんから詳しい説明がありました。
また、この場所には『戸隠古道拓本集印帳』の最初のポイントがあり、拓本をとる参加者もいました。

今回、地元から参加してくださったフランススキー学校の小林校長先生からは、
「おれがこどもの頃にはこの辺に売店が立ってた」という貴重なエピソードもきかれ、往時に思いを馳せることができました。

一之鳥居付近は、最近数少なくなったマツムシソウの群生地でもあります。

神領に入ったとたん、ぽつぽつと雨に出迎えられたご一行。傘をさしながら古道を歩きます。
一之鳥居から奥社までの道標となる丁石(ちょういし)の、はじめの「一丁」。

ちなみに、一丁(町)は約109メートル。宝光社までが43丁(4.7km)、中社までは53丁(5.8km)、中社から奥社までが36丁(4km)です。

一之鳥居から七丁で大久保に到着。
大久保の茶屋の裏山に咲いているこのお花は、フシグロセンノウ。ビビットカラーなので、一見園芸種のように見えますが、在来の山野草だということを、ガイドさんの説明で初めて知りました。

ここは善光寺からの戸隠表参道と、柏原(信濃町)からの戸隠下道が合流する交通の要所。江戸時代にも二軒の茶屋がありましたが、当時は蕎麦ではなく、「力餅」が名物だったそうです。

「こちらへどうぞ」とガイドさんが案内してくれたのは、大久保西の茶屋の主屋の背後にある岩屋。

岩と岩の間に「龍のしっぽ」と呼ばれる穴があり、一説によると戸隠山の九頭龍権現がこの穴を出入りしていたということ。
「岩戸里宮」として、九頭龍権現を祀っているそうです。
私有地なので、参拝される方は、大久保西の茶屋さんに一声かけてお入りください。

九頭龍権現様にご挨拶したところで、効果覿面!?雨がザーザー降ってきましたicon03
晴れていれば野鳥や虫の声が聞こえ、山野草も楽しみな遊歩道ですが、傘をさしながら早足で進みました。
祓沢のそば展望苑に到着。

戸隠連峰は霧にかすんでいましたが、一面に広がるそば畑を初めて見たという方は、
「晴れたときにまた来たい」といいながら写真を撮っていました。
祓沢にはその名のとおり、戸隠信仰の修験者達が禊ぎをしたといわれる沢があります。中院道と宝光院道の分岐点を示す道標がありますが、上部には大きくえぐられた跡が。明治の廃仏毀釈で梵字が削られたということです。

「左宝光(院)御宮迄十二丁 
徒夫中(院)御宮江通ぬけ」( )は削られています。


祓沢から先は石畳が敷かれ、戸隠の古き佳き時代の面影が残る古道です。
雨脚が強いので、もうひとつのビューポイント・湯之嶺夕陽展望苑はパス。晴れていれば戸隠連峰と北アルプスのパノラマを展望できるので、ぜひまた歩いてみてくださいね。
森の中の道を抜け、舗装路との合流点の先に「熊の石塔」が現れました。

大きな石を組み合わせた五輪塔。熊野信仰の跡だと伝えられています。
熊野古道を歩いたことがあるという参加者の方の話を興味深くききながら、宝光社を目指します。

ひとりでは心細いような鬱蒼とした杉木立の道ですが、「皆で歩けばこわくない」!
ギンリョウソウ(銀嶺草)が見事な白い顔を出していました。


雨にも負けず、いろいろな話をしてくれるガイドさん。
こちらの白樺の幹が黒くなっているのは....?

信州では「カンバ」でお盆の迎え火を焚きますが、戸隠では白樺の樹皮を使います。
白樺の樹皮は一度剥がすと再生せずに黒く残ります。幹が黒くなっている白樺があれば、そこは人が入った山という印だということです。

お昼を少し過ぎた頃、戸隠神社宝光社の鳥居に到着!

コケや緑が雨に濡れて一層濃く見え、晴れの日とは違った趣でした。

274段あるという石段をゆっくり上っての宝光社参拝は、なんだかとてもご利益がありそうです。

ガイドさんから来年は戸隠神社の式年大祭で、この宝光社の御祭神が御神輿に乗って渡御し、中社の御祭神とご対面するという説明がありました。
「渡御の儀」は平成27年の5月6日。楽しみですね!

参拝を終えて、お腹も空いてきた頃、武井旅館に到着。
雨の中の散策、皆さまお疲れさまでした!

築約300年の宿坊のお座敷でいただく女将さん特製の手打そば。

旬野菜の天麩羅や、煮物もとてもおいしく、雨に濡れた体が一気に癒されましたicon06
その後、女将さんから家宝の秘仏のお話、茅葺き屋根の葺き替えのお話など、ここでしか聴けない興味深いお話も伺うことができました。

現在、歴史まちづくり法の町並み整備事業が行われている戸隠宝光社・中社地区。
今年、長野市の景観風致建築物にも指定された武井旅館では、茅葺き屋根の葺き替え工事の真っ最中。
お隣、鬼無里と信濃町からの熟練の茅葺き職人の方が来て、7月から工事が始まり、今秋は西側の屋根を葺き替えるそうです。

こちらは、武井家の新たなお宝。

戸隠山の稜線等に咲く希少な高山植物「羽蝶蘭」で、宝光社には咲くはずのないこの花が、なんと、古い屋根の上に咲いていたそうです。
女将さんは、風に運ばれて根付いた貴重な一株を大事に育てたいとおっしゃっていました。

九頭龍権現様の歓待にあった今回のウォーキング。皮肉なことに食事が終わった頃には雨が上がりましたicon01
次回の戸隠旬ウォークは10月24日(金)。鬼女紅葉伝説が伝わる柵地区荒倉山塊を歩きます。乞う晴天!



  


2014年07月29日

戸隠旬ウォークレポート3・不動尊磨崖仏&鏡池


暑中お見舞い申し上げます。先週末は戸隠でも猛暑となりましたが、その後一気にクールダウン。おかげさまで布団をかけてぐっすり眠れます。
さて、今回は7月25日(金)に行われた第3回戸隠旬ウォーク「鏡池と不動尊磨崖仏をめぐる涼感ウォーキング」のご報告です。

この日のガイドは戸隠登山ガイド組合の組合長・ペンションピオレの吉本照久さん。
集まったお客さまは県内外から17名!戸隠森林植物園森のまなびや前で軽く準備体操を行い、出発です。


7月終わりの植物園では今が盛りと草木が生い茂り、薄暗い場所もありますが、ニワトコの赤い実や、ヨツバヒヨドリ、シモツケソウやノカンボクなどが見られます。

立ち止まって見ればこんな可憐な花も...シキンカラマツ(写りが悪くてスミマセン)。

ベテランガイドの吉本さん。雪深い北信地域ならではのあがりこ型の樹の説明もとてもわかりやすいですface05

冬に樹を切る意味は、(樹の水分が少ないだけでなく)雪上だと運び出すのに好都合だという説明に納得!
植物園内を20分程歩いて鏡池の入口の天命稲荷まで来ました。

天命稲荷は戸隠最後の修験者といわれる姫野公明女師(1898ー1970)が建てたお宮。公明師は稀に見る霊媒能力の持ち主で、戸隠山で数々の修業をされ、越水に公明院を構えられました。霊告により戸隠山三十三窟のうち三十一窟(九頭龍社・奥社を除く)を探し出して復興(岩壁のわずかな窪みに石祠を奉納)したのが、最大の事績といわれています。この天命稲荷があった場所も、霊告により見つかった1200年前の人塚ということで、天命により豊受大神を祀ったことが名前の由来だそうです。ちなみに、3月の春分と9月の秋分の彼岸には、日の出が飯縄山・怪無山・天命稲荷を一直線に結ぶそうです。
そんなスピリチュアルスポットを後に、鏡池の外周から不動尊を目指します。

歩き始めて30分、鏡池との分岐点「不動尊まで60分」の道標に到着。水分補給をした後、少し急な山道を登っていきます。
広葉樹と針葉樹(杉)が混在する山道を15分程登ったところでピークに到達。木造の古い小屋(遥拝小屋)でひと休み。

こんどは谷を下ります。しばらく行くと、右手に少し開けた空間が現れました。

この辺りは約500年前、真言宗系のお寺(西光寺)があった場所。西光寺は主に西岳を中心に修業をしていた山伏の拠点で、
その後、真言宗と天台系の顕光寺(現在の奥社、中社、宝光社)の間に激しい争いがあり、西光寺は焼滅・亡滅したそうです。
そんな歴史に思いを馳せた後は、不動沢(不動尊が立つ沢)へ向け最後の下りに突入です。

左側は崖なので、よく気をつけて手足を使い、ゆっくりと下っていくと、沢の向こうに不動尊が見えて来ます(トップ写真)。
不動沢沿いの断崖絶壁・頭上4メートルぐらいの岩に彫られたお不動様。想像していたよりは小さく感じましたが、こんな高いところに、どうやって彫像したのか、想像すると奇跡のような仏像です。正確な作者も不詳ですが、江戸時代に創られたものだそうです。

不動尊の真下には沢の水に触れられる水場があり、そこに佇むと周囲とは全く違う涼しい風が吹いていました。
二十年前に不動尊を見て、もう一度見たいと思って参加したという地元の参加者の方は、「来られてよかった〜」とため息混じりに大変喜んでいらっしゃいました。皆さま思い思いに写真撮影等を楽しみ、不動尊に見守られながら山道を戻りました。
お昼を30分程過ぎたところで、鏡池に到着!

西岳・本院岳を眺めながらのお弁当タイム。いつもと同じおにぎりも格別においしく感じましたface01


お昼休憩の後は再び、天命稲荷から植物園内の小径を通り抜けてゴールを目指します。
町では猛暑日となったこの日、戸隠でも珍しく汗ばむ陽気となり、うちわを持参していらしたお客さまは大正解!

最後に出会った黄色の「タマガワホトトギス」。

無事、森のまなびや前に戻り、整理体操を行いました。

参加者の方からは「ひとりでは行けない場所なので、参加できてよかった」「ちょうどよい距離と時間だった」など、嬉しいご感想をいただきました。ありがとうございました!
今回のコースはクマさんの棲息地に当たります。行かれる際は単独行動は避け、クマよけの鈴等をご持参ください。
戸隠登山ガイド組合のガイドさんと一緒に歩かれることをお薦めします。  続きを読む


Posted by toga at 15:42Comments(0)イベント

2014年07月24日

戸隠さんぽ隊〜鏡池ソラヨガ〜


こんにちは。梅雨が明け、緑は一層濃くなり、鳥のさえずりも高らかに聴こえてきます。日差しは強いですが、じっとしていて汗ばむということはないので、都会から来られた方には、天国のような戸隠ですicon12
今回は、そんな戸隠を象徴する鏡池で7月23日に行った第3回戸隠さんぽ隊・鏡池ソラヨガのレポートです。
子供と一緒に歩ける戸隠のおさんぽコースを歩きながら発掘し、イラストマップをつくるという「戸隠さんぽ隊」の活動もいよいよ大詰め。
今回は、鏡池周辺のおさんぽと併せて、日頃の仕事や子育て疲れを癒していただこうと、ヨガをセットで企画しました。
インストラクターは長野市在住、STUDIO yukey主催の渡辺由紀子さん。

4年前から青空の下で行うヨガ「ソラヨガ」を始め、最近は県内各地でイベントを行うなど、アクティブに活躍されています。
戸隠が大好きで、「鏡池の前でヨガをすると気持ち良いよー」というお話を以前から伺っていたご縁で、今回講師としてお招きしました。

戸隠さんぽ隊のレギュラーメンバー2組(親子)に加え、長野市内外から10名の方が参加。お子守りスタッフ2名と、地元のケーブルテレビのカメラも入り、なかなかの賑わいになりました。

お子さんたちは、いつもと違う状況に、なかなかママから離れませんでしたが、こんな光景もかわいいですね。

青空の下で日光を浴びながら、自然と一体化することが、ソラヨガの醍醐味。
鳥の囀り、虫の羽音、地面の温かさ...そいうったものを感じながら、呼吸に集中することで、心が解き放たれます。

私も、少しの時間でしたが、芝生の上に横になり、太陽を見上げ、大地のエネルギーを全身で感じることができました。
標高1150メートルの鏡池でも夏日となったこの日は、30分もすると、じんわり汗をかき、体のなかの悪いものが解毒されたようで、皆さんスッキリ素敵な表情になりました!
ピカピカになったご一行。お次は戸隠さんぽ隊として、鏡池の周囲の森をぐるりおさんぽです。

若干雲はかかっていましたが、池の畔に立つと、写真を撮らずにはいられません。

鏡池を含む戸隠高原は上信越高原国立公園。国民の共有財産を守るため、ルールは守りましょう。そして、自然動物も生息していますので、一人歩きは禁物。熊鈴、ラジオなどを携帯することが推奨されています。

木漏れ日が差し、野鳥さえずる森の中を進んでいくと、階段があり、わくわくするような雰囲気icon14

木道の上を進んでいくと、ガールたちの心をつかむ撮影スポットがあった様子。雪融け水のせせらぎです。

15分ほど歩いて天命稲荷に到着。

せっかくなので、戸隠森林植物園との境に立つ、女性修験者(?)の像も見ていきましょう。

南北に2体あり、植物園側の方は、少し小首をかしげているようで、癒し系です。

天命稲荷から戻って来たところで、さんぽ隊レギュラーメンバーのおチビさん達と合流。
1歳半のお子様を連れながら、毎回おさんぽに参加してくれた2組のママさん、本当にありがとう!

この先の、もうひとつの撮影スポット、鏡池へ注ぐ小川。

あまりにも素晴らしいロケーションに、橋の上でヨガのポーズをして撮影するガールもいましたよface01
ここから5分ほど緩い坂道を登っていくと、ゴールです。
最後は、Studio yukeyオリジナル信州山の日記念「山のポーズ」。今年から、7月の第4日曜(2014年は7/27)が長野県「信州山の日」に制定されました。

皆さん、お疲れさまでした!

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2014年06月20日

戸隠旬ウォーク・新緑の池めぐりレポート


こんにちは。梅雨の前半戦はまとまった雨量がない戸隠。お百姓さんたちは空を見上げては畑に出る忙しい時期です。
さて、今回は6月13日(金)に行われた第2回戸隠旬ウォークのレポート。
前日は夜まで荒れ模様で開催も危ぶまれましたが、集まった14名のお客さまが晴れ男・晴れ女のだったのか、無事開催となりました。
本日のガイドは山の庭 タンネの二代目・里野晋吾さん。越水生まれ越水育ち、あるときは料理人、あるときは山岳レスキュー隊員、さわやかな笑顔が印象的なジェントルマンです。

戸隠キャンプ場ウェルカムハウスで顔合わせをし、タンネ特製のお弁当を各自リュックに詰め込み、出発です!

キャンプ場入口南側の駐車場から、念仏池へ。

その昔、高妻山を登った親鸞上人が発見し、「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」と念仏を唱えるとこれに応えるように池底の砂が噴き上がり、声を低くすれば勢いが弱まることからその名を付けられたという念仏池。
夏が近づくにつれ藻が増えていきますが、非常に透明度が高く、冷たい湧水です。
「みなさんでジャンプしてみましょう」ということで、里野さんの発声で14名+スタッフ3名がドシーン!

池の底から噴き上がる水に、皆さんから感嘆の声が上がりました。
念仏池を後に、一行は県道36号線に沿って種池を目指します。戸隠牧場を通って山側から入るコースも検討していましたが、前夜の雨で足下が悪いということでコース変更。それにしても雨上がりの緑は、一層鮮やかさを増し、目の保養になります。耳にはエゾハルゼミの声がシャワーのように降り注ぎます。

ゆっくり15分ほど歩いて市町村境界の大橋に到着。ここから先は上水内郡信濃町になります。ここから大橋林道を経由した黒姫山登山道(新道)があります。

さらに3分ほどで黒姫西登山道入口に到着。

足下は多少ぬかるんでいますが、登山道はしっかり刈り払いされていて、歩きやすくなっていました。

この道を通るのは一昨年12月の雪乞い祭りのお水取り以来2回目でしたが、雪も寒さもなく、新緑の山を歩くのは本当に清々しいです♪

15分ほどで種池の畔に到着。里野さんから取水口も出口もないのに枯れない池であり、古来この池の水を汲んで雨乞いの神事が行われて来たことが説明されました。種池の主といわれるのが「一かん龍王」で、戸隠神社奥社参道の入口にこの龍王を祀った祠があります。ちなみに毎年6月中旬の巳の日に種池祭が行われ、種池と奥社の祠で祝詞があげられますが、今年は6月16日に行われました。


皆さんが盛んにレンズを向けているのは....?

モリアオガエルの卵が入っている泡巣でしたface08よく見るとかなり高い所の枝にも泡が付いていてビックリ!
既にオタマジャクシもたくさん泳いでいました。

種池は「生態系の豊かさ」を感じる場所でした。たくさんの動植物が共生しているエネルギーに満ちた池です。
丸っこい葉っぱで白い花が咲くヤブデマリ。

お茶で生菓子をいただく時に使うクロモジの若木。


皆さん思い思いに写真撮影を楽しんだり、水分補給をした後、次なる目的地「古池」へ向います。

笹が繁茂する道ですが、よく見ると、小さな花を咲かせた草があります。

ズダヤクシュ。「喘息薬種」と書き、読んで字の如く種子が喘息に効くことからこの名が付いたそうです。
10分ほど歩くと古池に到着!

穏やかな黒姫山と静かな池を前に、「うわ〜きれいー」、「いいところだねー」と皆さんから感嘆の声が上がりました。
古池は農業用のため池として作られた人口池、この辺りも戸隠高原と同様、鉄分が多く含まれる土壌で、水門付近には赤い錆が見られました。

古池の周囲は木道が整備されていて、気持ちよく歩くことができます。

池の西側にある湿地にはミズバショウの群落がありました。残念ながら木道が傷んでいて奥まで入れませんでしたが、アヤメも群生していて、とても眺めのいいところでした。やはりミズバショウの見頃も戸隠より1週間程遅いそうなので、戸隠で見逃した方はどうぞこちらへicon14

ジブリ映画に出て来そうな祠。何をお祀りしているのでしょうか?


木道の両脇には多様な花が咲き、お花が好きな参加者の方は、感激して立ち止まってはパシャリ(私もそのひとり)。
ベニバナイチヤクソウの群落。

レンゲツツジ。戸隠では見頃を過ぎましたが、古池では1週間程遅く見頃になるようです。

ユリ科のナルコユリ(中央の1本立っている茎)。7月頃鳴子のような花を咲かせます。

そして、今回のツアーの目玉でもあったミツガシワの群生地。

例年6月中旬が見頃となるミツガシワですが、今年は開花が1週間程早く、白い花は既に落ち、実だけになっていました。残念icon10

落ち葉の中からニョキっと顔を出しているのはギンリョウソウ。葉緑素はなく、根から養分を摂る腐性植物です。


花を楽しみながら古池を一周して戻ってくると、水面を一列になって泳ぐカルガモの親子に遭遇。意外とスピーディーなので写真では撮れませんでしたが、とても癒される光景でしたicon12
池の畔の芝生の上でランチタイム♪雨雲の動きが活発で不安定な空模様でしたが、お弁当を広げる頃には運良く青空も出てきましたicon01
本日のガイド里野さん自らが作った山菜たっぷりヘルシー弁当!

ウドとシラスのきんぴらに、フキの煮物、メインはノアザミの牛肉巻き。山菜には出汁がよくしみ込んでいて苦みは少なく、とても食べやすく、皆さん「おいしい」といいながら食べていましたface02

静かでゆっくりと時間が流れる古池で、優雅なランチタイムを堪能したところで帰路につきました。
往路も行きと同じ道なのでとても早く感じましたが、足はいい具合に疲れ、普段運動不足の方にとってはよい運動になったようです。

13時半過ぎに戸隠キャンプ場入口に到着。皆さま怪我もなく、楽しんでいただけたようです。
次回は7/25(金)鏡池と不動尊磨崖岩を巡る涼感ウォーキング。戸隠の知られざるパワースポットを訪ねます!
ご興味のある方はぜひお申し込みください。

  


2014年05月13日

「戸隠旬ウォーク」レポート


こんにちは。たくさんのお客さまがお見えになったGWが過ぎ、これから1ヶ月ほど、新緑が素晴らしい時期を迎える戸隠です。
観光協会の事務局から見える飯縄山の山裾にも新緑が見えるようになりました。この時期の緑のグラデーションには本当に目が奪われ、心癒される彩りです。
さて、今回は5月8日(金)に行われた「第1回戸隠旬ウォーク〜ミズバショウと野鳥のさえずりを楽しむ春の息吹ウォーキング」にスタッフとして参加しましたので、写真とともにご紹介します。

今年からスタートしたウォーキングイベント。「観光コース」ではなく、旬の草花や知られざる絶景をゆっくり歩きながら楽しんでいただきたいと、戸隠の自然を熟知し、ガイド経験も豊富な戸隠登山ガイド組合のガイドの案内で歩くコース設定。初回にも関わらず、県外の方を含む10名のお客さまにご参加いただきました。
この日のガイドは、民宿鳥見亭のご主人、バードウォッチング歴20年以上の吉井一夫さん。
自称「てるてる坊主」とおっしゃる晴れ男。雲が多めではありますがまずまずのお天気に恵まれました。
戸隠森林植物園森のまなびや前を出発し、手始めはみどりが池に泳いでいた水鳥の説明。「小さいカモなので"コガモ"です!」

バリアフリー木道を奥社方面へ。
園内にはたくさんの鳥の巣箱がかけられていますが、鳥のサイズによって穴の大きさが違っているそう。知らなかった!

木の根本に注目!冬の間に雪に埋まっていた部分がネズミ等に皮を齧られてしまっています。こうなると、木は死んでしまうそうです。恐るべき害チュウ...

吉井さんが双眼鏡で何やら見上げています。
♪ピリピリリ..
「サンショウクイという鳥です。山椒は小粒でピリリと辛いと言う訳ですface02
素人には鳥の姿こそ見えませんでしたが、その鳥のさえずりとネーミングの妙が心に残りました!

10分程歩いて入口広場へ出ました。
カタクリ、ヤマエンゴサクの共演。

案内板の脇から再び木道を歩きます。右側に水芭蕉の群生が広がり、おとぎ話のような光景がicon12参加者の皆さんはカメラをパシャパシャ。

水芭蕉の間をチョンチョンと歩くアカハラにも出会いました(残念ながら写真は撮れず)。

「しばらくここでぼーっとしていたいわ」という声も聞かれましたが、今回はウォーキングなので、どんどん行きます。

近くには二輪草も咲き始めていました。二輪草は風味がよく、味噌汁に入れたりもするそうですが、葉っぱがトリカブトと酷似しているので要注意ですface08

こちらは富貴草(フッキソウ)。名前がおめでたいので、雑草を防ぐため畑や庭に植える人もいるとか。

行者ニンニクも群生。戸隠森林植物園は国立公園なので、採集はできませんが、お好きな方にはたまらないですね。

木道を離れ、小鳥のこみちへ。杉等の常緑樹も混じる林の中です。
スミレサイシン。川端康成の「牧歌」という随筆にも登場する少し大きなスミレ。低地ではあまり見られない貴重な種です。

そして、キクザキイチゲ。ほのかな紫色がとても上品です。

こちらはカンバの仲間の大木。倒れた幹から樹が生え、こんな形になっています。
昔の人が薪をとるため雪上に出ている部分を切り、切り株から新たな芽が出て成長した樹=「アガリコ」も、戸隠の森の中にはたくさん見られます。

一行は外周の小径へ。

針葉樹の森を抜け、明るくなった林の上で耳を澄ませると「フィーチーチー」という声。
声の主はクロジ。「アカジではないですよ。アオジという鳥はいますが、鳥にアカジはないんです」と吉井さんの明解説が入ります。
ミズバショウの群生地でもあり、ツキノワグマの餌場でもある植物園。クマの通った笹薮やイノシシが土を掘り起こした跡など、野生を感じる道を10分ほど歩きますと、パッと視界が開け、こんな景色が。正体不明の女人の像(向かい合って2体あります)。

小川に架かる橋を渡ると小さなお社が現れました。

天命稲荷です。戸隠最後の修験者と言われる姫野光明師が建立し、伊勢の下宮の御祭神・豊受大神を祀っています。
一節によると、戦国時代にこの地は首塚であり、その生霊を鎮めるためにお社を建てたとか...。

せせらぎに沿って5分程歩くと鏡池が見えて来ました。

鏡池前に到着!戸隠連峰の西岳がくっきり見えて、大山桜も見頃。素晴らしい景色に皆さんから歓声が上がりましたicon12
ここまで終始平坦な道をゆっくり歩いて1時間15分程。皆さま思い思いに写真を撮ったり、15分の休憩を楽しみました。

帰りは天命稲荷から東へ向う林道を歩きました。
冷たい風が吹き始め、雲行きが怪しくなって来ました。ミズバショウが咲く林の向こうに戸隠山が見える場所を発見!

若干の上り坂で、笹薮が続く単調と思われる道にも、吉井さんの絶妙のガイドが。

戸隠の伝統工芸竹細工に使われるチシマザサ。棹が弓上に曲がっていることから戸隠では「根曲がり竹」と呼ばれ、竹細工の貴重な材料となるため、採取は禁じられています。

一方こちらはクマザサ。熊ではなく隈笹で、冬になると葉が隈取りされたようになります。葉の裏に毛が生えています。

高台園地の下の小高い丘に到着、ゴジュウカラやキビタキのさえずりをききながら、みどりが池まで下っていきました。

ミズバショウとリュウキンカが池をきれいに彩っていました。
集合場所の八十二森のまなびや前に到着したところでぽつぽつと雨が降って来ました。
奇跡的なタイミング。これも「てるてる坊主」の吉井さんのお力でしょうかicon01icon03
参加者の皆さんからは「ミズバショウがこんなに綺麗だとは知らなかった」
「また次回も参加したい」等嬉しい感想をいただき、何よりも無事開催できたことにほっと安堵して解散しました。

次回は6月13日(金)ミツガシワの群生と出会う池めぐりウォークです。
多勢の皆さまのご参加お待ちしております!



  


Posted by toga at 09:49Comments(2)イベント戸隠人

2014年04月30日

戸隠が大山桜の名所に!?


こんにちは。いよいよゴールデンウィークに突入ですね。皆さまいかがお過ごしでしょうか?
標高1200mの戸隠高原ではミズバショウの花がまもなく見頃を迎え、これから二輪草にカタクリ、そして新緑が楽しめる、最高のシーズンです。
戸隠牧場のオオヤマザクラの古木の見頃は5月中旬頃(写真は昨年のもの)。開花が楽しみですねicon12


先日、4月19日にはこのオオヤマザクラの実生を種木として植樹するイベントがありました。

一昨年から始まった「戸隠大山桜プロジェクト実行委員会」による5ヶ年計画で、戸隠高原を大山桜の名所に育てようと
5年間で500本の植樹を行う計画です!1本1万円でオーナーを募集し、毎年春と秋に植樹を実施します。
お手植えできない方は委託していただき、記念のネームプレートをかけさせていただきます。
実行委員長はご存知、山の庭タンネの里野龍平さん(写真左の青い作業服の方)。

この日は里野さんが育てた6〜7年目の若木25本を、県内外からの参加者15名程でお手植えしました。
7年目ぐらいの桜は、個体差はあるものの、ちょうど花を咲かせるホルモンが整う頃で、来シーズンは花が咲くだろうとのことです。
下界は上天気でしたが、標高1300m近い戸隠牧場は、厚い雲に覆われ、吹く風に手がかじかむような寒さicon02
それでも、皆さん思い思いにお手植えを楽しんでいる姿が印象的でした。

生まれ育った戸隠の地に何かを残したいという年季の入ったご夫婦、戸隠が大好きというご家族、戸隠ファンのグループの30周年に因んで3本植えるというパーティ、愛娘の誕生記念にと、生後6ケ月の赤ちゃんを連れて来てくれた一家...







ネームプレートをかけて、記念撮影face02
皆さまお疲れさまでした!
この木が大きくなる頃には子供たちも大人になって、私たちはもういないかもしれません。
戸隠高原の自然がそのままに残され、桜の名所となって更に多くのお客さまに癒しをもたらしてくれますように。
夢とロマンあふれる大山桜プロジェクト、皆さまの応援、よろしくお願い致します!

戸隠キャンプ場は明日5/1〜オープン。戸隠牧場にはもう少し温かくなった6月中旬頃動物達がやって来ます。
こちらもお楽しみに!









  


Posted by toga at 13:27Comments(2)文化イベント

2014年04月08日

戸隠50年雪上金婚式レポート


こんにちは。水芭蕉の見頃を問い合わせる電話が鳴り続く日々となりました。
おかげさまで50周年を迎えた戸隠スキー場も先週末でクローズ。
今シーズンは2月の2回の大雪にもめげず、様々な開場50周年記念イベントが行われましたが、その集大成として3月29日(日)に行われた嘉日一夜(かじついちや)雪上金婚式の様子を写真とともに振り返ります。

開場50周年の戸隠スキー場と同じく、結婚50周年を迎えるご夫婦を募ったところ、県内外から12組のご夫婦から参加お申し込みがありました。
その多くは、戸隠が好き、スキーが好きという方々。
素晴らしい晴天に恵まれたこの日。スペシャルゲストは、昨年80歳で3回目のエベレスト登頂に成功された冒険家・三浦雄一郎さん!icon12
三浦雄一郎さんと金婚者の記念滑走の前に、戸隠神社の神主がゲレンデを清める修祓の儀式。装束を来た神主のなめらかな滑走に、開場が湧きました。

続いて、結婚行進曲をBGMに三浦雄一郎さんがリードする記念滑走のご一行がゲレンデから金婚式開場へとシュプールを描きました。
三浦さんは戸隠スキー場開場当時に、難関コースを直滑降した記録があるそうです。
金婚者の方の年齢は70代〜80代まで。年齢を感じさせない、安定した滑走に天晴icon12

三浦雄一郎さんと神主のツーショット。

ゲレンデの下に設けられた開場からは戸隠連峰と高妻山がくっきり見え、神々も祝福しているかのようです。

戸隠神社の神主のお清めを受ける参列者。

長野雅楽会により、舞楽と奏楽の特別奉納。
祝賀の演目「蘭陵王」が舞われ、開場を魅了しました。

そして、金婚者による玉串奉納。

50年の歴史を育んで来たご夫婦は参拝の姿も意気があっていて美しいと感じましたicon12
戸隠スキー場開場50周年記念実行委員会委員長から参列者への記念品贈呈。
戸隠竹細工の花籠と戸隠名菓が贈られました。

「長寿の長野県にふさわしい金婚式。おめでとうございます」と祝辞を述べられた三浦さん。
参列したご夫婦からは「若い頃遊びに来たスキー場での金婚式で感無量」や、「記憶に残る素晴らしい一日」
「また夫婦そろって戸隠を訪れスキーを楽しみたい」と感激の声が聞かれました。
戸隠らしさが凝縮した、世界に類をみない雪上金婚式。
何よりも、長い月日をともにしたご夫婦の活力と仲むつまじい姿が素晴らしく、祝福に集まった人々とともにパワーをいただきました。

嘉日一夜。第二部はシャルマン戸隠で「魔法の音楽とスキーの夕べ」と題し、三浦雄一郎さんの講演会・関口仁さんの和太鼓・楽演団五束六文のライブが行われました。三浦雄一郎さんのお話に200人を超える聴衆が聴き入り、賑やかな一夜となりました!


第二部の様子はこちら(戸隠スキー場ブログ)をご覧ください。
  


Posted by toga at 11:38Comments(0)イベント